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[オピニオン]科学と女性

Posted February. 18, 2005 23:12,   

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「女性を怒らせないように」。もし、ローレンス・サマーズ米ハーバード大学長が学長職を辞めることになれば、今後はこのような教訓を胸に銘じて生きて行くかも知れない。女性卑下発言をしたことで、辞任のピンチに立たされているからだ。波紋は、サマーズ学長が先月14日、ある非公開セミナーで、「女性は先天的に科学的才能が劣る」と言ったことが知られてから始まった。

◆しかし、17日に公開された正確な発言内容は、推測するほどの女性卑下的なものとは思えない。主旨はこういう話した。「科学分野のトップクラスになぜ女性が少ないのか。私が間違っているかも知れないが、皆さんを怒らせるために言うと、社会的要因や性的差別よりは、家族たちの圧力と雇用主の要求、そして男女の間に内在している差のためだと思う」。

◆米国で科学、工学、技術の分野で働く女性は全体従事者の約20%だ。女性科学者たちは高位職に多くないため、平均賃金も男性よく少ない。男性が1ドルなら女性は77セントぐらいだ。その理由として女性科学者たちが最初に挙げるのが、育児負担だ。発展の速度が特に早い科学界の特性上、子どもを生んですぐ業務に復帰したぐらいでも立ち遅れを心配しなければならないのが実情だ。生き残るためには1週間に80時間以上働かなければならない。生命を保ちたいなら仕事を減らすか、家庭を諦めなければならないのだ。このような「足かせ」が家族の圧力、雇用主の要求、そして男女の差でなければ、一体何だと言えるだろうか。

◆サマーズ氏が言ったのが、女性の劣等さではなかったことに注目しなければならない。自分の個人的な偏見が大学行政に反映されたかどうかは別問題だが、女性たちは、正確に伝えられているわけでもない発言に、過度に感情的に対応することで、結局「男女の差」をさらけ出した格好となった。すべてを社会のせいにするのも問題だが、育児負担を含めた家族の圧力、雇用主の要求の問題は、社会がより積極的に解決しなければならないというフェミニストたちの主張にも一理がある。そうしてこそ有能な女性科学者も消えず、先進国の人口もこれ以上減らなくなるだろう。

金順徳(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com