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競売市場にも忍び寄る不況の影

Posted December. 19, 2004 22:53,   

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ソウル西大門区南加佐洞(ソデムング・ナムガジャドン)で粉食店を営んでいる40代半ばのA氏夫婦は、平年より気温が高いという今年の冬がとても寒く感じられる。03年4月、分譲価格の半分の7500万ウォンを融資して購入した27坪型のマンションが競売で売り渡される危機に直面しているためだ。

A氏夫婦は粉食店を営んで昨年12月までは月40万ウォンの利子を正常に支払っていたが、今年に入って売り上げが減り、一度も利子が支払えなかった。銀行は10月、競売を申し込み、A氏夫婦は滞納利子1200万ウォンを返済しようと、お金を借りるために奔走している。

厳しい不況の影が、裁判所の競売市場にもそのまま忍び寄っている。19日、競売情報提供業者のデジタルテインによれば、11月のマンションと連立多世帯住宅の競売物件の数は2万4797件で、通貨危機以後、月別競売件数が最も多かった00年5月の1万8327件より35.5%も増加した。11月の全体競売件数も4万5427件で、00年5月の4万9717件に迫った。

▲マンションの物件は「通貨危機に影響された時」より多い〓マンションの月別物件数は9月までは6000〜9000件台に止まったが、10月に1万件を越えて11月には1万2961件と30%近く急増した。

不況が厳しくなるにつれ、連立住宅や多世帯住宅のような庶民型住宅だけでなく、中産層住宅のマンションも脅かされていると分析される。特に、A氏夫婦のように住宅購入当時、住宅担保融資を利用した人々が、景気の悪化で苦労している。

国民(グクミン)銀行の債権回収担当関係者は、「利子延滞者の中で相当数が住宅担保融資を使ってマンションを購入した人たちだ。景気が悪化したことにより、銀行を訪れて苦情を訴えたり、騒ぎを起こす人も多くなった」と述べた。

▲建物全体が競売に掛けられる「大量競売」が増加〓特定のマンション団地の一・二軒が競売に掛けられるのではなく、数十〜数百軒のマンションがいっぺんに競売に登場する例も多くなっている。不動産を所有していた企業体の事情も厳しくなっているためと推定される。

現在、蔚山(ウルサン)地方裁判所では慶南梁山市熊上邑(キョンナム・ヤンサンシ・ウンサンウプ)ソジュ里所在のある賃貸マンションの競売が行われている。競売物件はおおよそ627世帯。10月に初競売が行われて、27日には4回目の競売が進められる予定だ。

ソウル江南区論硯洞(カンナムグ・ノンヒョンドン)所在の小型マンション63世帯(17坪内外)も、いっぺんに競売に掛けられた。オフィステルと商業ビルも例外ではない。ソウル江南区駅三洞(ヨクサンドン)では最近オフィステル20余世帯が一緒に競売に掛けられた。

▲位置の良い商業ビルも競売へ〓これまでは珍しかった商業ビルもたまに競売に掛けられるなど、不況の谷が深くなっていることを示している。

このほど競売に掛けられたソウル江南区駅三洞所在の3階建ての商業ビル(255坪)は、ベンベン交差点近くの大通り沿いに位置している。事務室が密集していて大通り沿いにあるため、競売に出にくい物件だというのが、競売情報提供業者のジジオークションの説明だ。デジタルテインの李ヨンジン部長は、「不動産が競売市場に出るまでには1年以上の時間がかかるため、これからさらに多くの物件が競売市場に出るだろう」と予想した。



許振碩 jameshuh@donga.com