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[オピニオン]歴史を作ったアンカーたち

[オピニオン]歴史を作ったアンカーたち

Posted December. 01, 2004 22:55,   

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米国の3大地上系テレビであるNBC、ABC、CBSのナイトリーニュースのアンカーたちによって20年間維持されて来た「トロイカ・アンカー時代」が暮れている。NBCのアンカー、トム・ブロコウ(64)が1日、告別放送をし、CBSのダン・ラザー(73)はウォルター・クロンカイトからアンカー職を受け継いでからちょうど24年になる来年3月9日、引退する。ABCのピーター・ジェニングス(66)は引退計画を示したことはないが、歳を勘案すれば時間の問題だろう。NBCニュースは2日、45歳のブライアン・ウィリアムスで世代交代をする。

◆3人のアンカーがニュースを進行した期間を合わせれば約70年。放送に携わった期間は凡そ130年に達する。彼らはジョン・F・ケネディ元大統領暗殺現場から、イラクとアフガニスタンの戦場、ベルリン障壁と中国天安門広場のような大事件の現場を取材し、歴史を作った。テキサス出身の男性的な「カウボーイ・アンカーマン」ラザー、中西部出身の常識と品が引き立ったブロコウ、カナダ出身で「緊急ニュース・キュレーター」と呼ばれるジェニングスは、それぞれ独特の個性とイメージで米国民たちから信頼され愛されて来た。

◆ブロコウは「辞める時になった」という理由で、ラザーは大統領選挙期間に発生した誤報事件を契機に退くことになった。ニュース専門ケーブルテレビとインターネットを始めとするニューメディアの登場で危機に瀕した地上系テレビ。当然、変身の必要性も無視できない退陣背景だ。1990年代初めまでは、3大放送ニュースの全体視聴者が1日平均3600万〜3800万人にも至った。しかし現在は、全てが一桁の視聴率に、全体視聴者が2800万人に止まるなど、下落し続けている。1980年代と1990年代初め、3大放送ニュースの莫大な影響力は米政界を牛耳るぐらいだった。

◆ラザーはアンカー職から退いた後、探査報道番組の現場記者として活動する予定だ。米大統領選挙を10回も取材したブロコウも、放送界から完全に去るのではない。彼らが一世を風靡できたのは、米国的プロフェッショナリズム、数百万ドルの年俸と栄誉が保障されるスターシステム、徹底的な自己管理があってこそ可能だった。経験と能力より外貌と政治的背景が重んじられ、有名税が政界進出の手段になっている韓国放送界と比べざるを得ない。

ワシントン=権順沢(クォン・スンテク)特派員 maypole@donga.com