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人生に光をもたらしてくれた君

Posted September. 15, 2004 22:34,   

校内での成績はトップだが、外部の各種コンテストでは決して1位になれない受験生のような監督がトニー・スコットだ。「ラスト・ボーイスカウト」(1991年)「エネミー・オブ・アメリカ」(1998年)「スパイ・ゲーム」(2001年)などを演出した彼は、「ほとんど例外なしに、期待した分は完璧に応えてくれるが、それで終わり」というのが、長所であり限界だと言われてきた。おそらく、スピード感溢れる、感覚の冴えた画面構成、しっかりしたシナリオで緊張感を誘うという点で彼は天才的だが、あるスタイルに留まらない人間の正直な感情に重点を置いてそれを描写することは少なかったからだろう。

そのため、スコット監督の新作「マイ・ボディガード(原作名 Man On Fire)」は、今年60歳となった彼の、ささやかだが重大な変化を匂わせる映画だ。彼はこの映画を通じて、男女間の愛でなくても、胸がじーんとするような、命に代えても惜しくない愛(または友情)があることを語ろうとしている。こうした感情は「トゥルー・ロマンス」(1993年)の狂気的な愛でも、「トップ・ガン」(1986年)の気取った愛でもない。

米国中央情報局(CIA)の暗殺要員だったジョン・クリーシー(デンゼル・ワシントン)は、暗殺者としての罪悪感にさいなまされ、酒びたりになっている。彼は友人レイバーン(クリストファー・ウォーケン)の紹介で、メキシコの事業家サムエルの9歳になる娘ピタ(ダコタ・ファニング)のボディガードをすることになる。クリーシーは心の暖かい少女に徐々に心を開いていく。ある日、クリーシーは何者かに撃たれて倒れ、ピタはさらわれる。意識を回復したクリーシーは、ピタが殺されたという知らせを聞く。クリーシーは犯行の裏に隠された真実のベールを一つ一つはがしながら、残酷で孤独な復讐を始める。

「マイ・ボディガード」は「ボディガードと幼い少女の友情と愛」という、ややもすると幼稚に見える純粋な感情をテレビ広告やミュージックビデオかと見まがうような洗練されたビジュアルを通じて伝えている。機動性を高める16ミリカメラ、2〜3のイメージを重複する多重露出、セリフの中の単語を画面に字幕で強調する手法などを駆使して、主人公の揺れる心や緊張を映し出している。

しかし、スコット監督は「ハリウッドの万年模範生」としての限界を依然として抱えている。酒と聖書をかわるがわる見ながら葛藤するクリーシーの姿は、彼の複雑な内面を現すにはあまりにも単純な象徴だ。また、沈黙の力と魅力を中盤まで見せたクリーシーが、クライマックスの復讐劇にさしかかる場面から、「復讐は、冷やして食べるとおいしい料理のようさ」と言いながら、べらべらと気取ったセリフを言い出すのは、ハリウッド復讐アクション特有のジャンルの法則がキャラクターの一貫性をぶち壊すケースだ。大事に重ねてきたクリーシーとピタの心温まる交流に比べ、クリーシーの復讐行為はあまりにも型どおりで、同感するには物足りない。

子役のファニングは「アイ・アム・サム」に続いてこの映画でも、子供なのか大人の女性なのか、見る側を混乱させるエメラルドの瞳で魅了する。彼女には触れると煙のようにきえてしまいそうな神秘的なイメージがある。24日ロードショー。15歳以上観覧可。



李承宰 sjda@donga.com