
根は泥水の中にあっても、美しく澄んだ花を咲かせる蓮の花。その香りは遠のくほど香ばしく漂い、宋の儒学者周敦頤は、蓮の花を「花の中の君子」と称したほどだ。
韓国に散在する蓮の花は、大半が紅蓮(ぐれん)で、白蓮(びゃくれん)は非常に稀である。この貴重な白蓮が、全羅南道務安(チョンラナムド、ムアン)に行けば、思う存分満喫できる。務安では14日から22日まで、「務安白蓮大祝祭」が開かれる。熱気球に乗って空に昇れば、蓮の花で覆われた池を見下ろすこともでき、ボートに乗って神秘的な蓮の花の道を探査することもできる。
東洋最大の白蓮の生息地で知られる務安郡一老邑(ムアングン、イルロウプ)ポクヨン里フェサン村。低い山すそに囲まれたフェサン堤防の貯水池の大きさは10万坪。夏は、見事な白蓮のつぼみで実に壮観だ。ここに初めて白蓮が咲き始めたのは、約70年前。近くに住んでいた老人が12株の白蓮を貯水池の端に植えたことが、今日の姿を作った。
毎年7月になれば、緑色の蓮の葉が茂りだし、頭を突き出したつぼみは、大人のこぶしほどの大きさだ。白蓮は一度には咲かず9月までところどころに花を咲かせる。紅蓮は、その姿を完全に披露する派手さが特徴だが、白蓮は葉の間からはにかむように咲き始め、端麗な趣を与える。
白蓮の真ん中を横切る白蓮橋は、蓮の花を鑑賞するのに最適の場所だ。橋の上には、白蓮の姿がよく見えるように望遠鏡が設置してある。白蓮は、早朝に一気に咲いて午後にはすぼんでしまうので、午前に見るのがいい。
貯水池の端に設けられた水生植物自然学習場も、観光客に人気の場所だ。艶やかな姿で群れをなして咲く黄色いケシの花、絶滅の危機にあるという紫色のオニバスの花、かわいい黄色のコウホネ、油皿の上に浮かんだ花火のようなスイレン、ミズアオイ、オモダカなど、めったに見られない70種類あまりの水生植物が勢ぞろいし、目を楽しませる。
祭りで最も目を引くのは、蓮の花道のボート探査だ。深さ1mほどの貯水池で、小さな船に乗って直接漕ぎ、蓮の花の間をかきわけながら鑑賞する体験コースだ。ボート1隻に4人乗れる。ボート探査のために作った水路は、約500m。一周するのに30分程度かかる。櫓を垂直に立てて勢いよく引きながら漕ぐのが要領。4人が一心になって「いち、に」と声をかけながら同時に櫓を漕ぐので、白蓮のように白いボートがスイスイと前に進む。
上から見下ろしていた蓮の花を、ボートに乗って横から見るのは一味違う。水中にびっしりと張り巡らされた蓮の幹や、子どもの傘のように広くて丸い形をして浮かんでいる蓮の葉をかきわけて進むのは、まるでジャングル探険をしているかのようだ。短い距離のようでも、一周すると全身に汗がにじむ。
流した汗をきれいに洗い流せる場所も別に用意されている。噴水である。ここの噴水はただ見るだけでは終わらない。踊りを踊るかのように湧き立つ噴水の中に入って、水遊びを楽しむのも変わっているため、大人子供を問わずみな跳び込む。
この他にインゲン豆ほどの蓮の花の種で作る工芸品をはじめ、一面に咲いた白蓮を網渡りで横切る公演、各種コンサート、レーザーショー、花火などの盛りだくさんのイベントも行なわれる。デジタル写真コンテストに参加して入賞すれば、プレゼントももらえる。務安郡観光文化課061-450-5319、5224
祭りを個人的に見てまわるのもいいが、蓮の花祭り(熱気球、ボート体験含)の他に、近隣の草衣禅師(チョウィソンサ)の遺跡や航空宇宙展示場などを観光する旅行会社のツアーを利用するのもいい。出発日15、21、22日。参加費、大人4万ウォン、子供3万5000ウォン。ウリ旅行社02-733-0882






