オリンピックが開かれるギリシャのアテネと韓国間の時差は6時間。主要種目の決勝戦は現地時間で遅い午後や夕方に行われるため、韓国時間では夜遅くメダルの行方が決まる。
高麗(コリョ)大学スポーツ科学研究所のハン・ジョンウ副所長は「時差1時間を克服するのに一日がかかる。筋力や持久力が求められる種目であるほど適応に必要な時間が長く、時差の影響が多い。神経系を使う種目は相対的に適応が早い方だ」と分析した。
6時間差となれば、正常な体調回復に最低6日はかかる。韓国代表チーム本陣の出発日を大会開幕の1週間前の来月6日に決めたのもこのような理由による。
予め、アテネの時計に合わせて生活する種目もある。卓球、ホッケーは深夜練習に入っており、レスリングや重量挙げも近く泰陵(テルン)選手村で夕食後のハードな実践訓練を行う計画だ。
早い時期から海外に出た場合もある。男子マラソンの李鳳柱(イ・ボンジュ)は15日から5日間、イタリアのブレシアで時差適応した後、20日にスイスのサンモリッツで最後の練習キャンプを構えた。アテネ入りは来月5日の予定。テコンドーも来月9日から10日間スペインでの練習を経てアテネ入りする。
一方、繊細な記録種目である射撃とアーチェリーは普段通りに練習している。集中力が高くなる午前中は主に標的と戦っており、午後には体力訓練中心。これらの種目は現地時間に合わせて体がだるくなる午後に実践訓練をすれば、むしろ記録が悪くなり、得てしてスランプに陥る恐れがあるためだ。また、既にアテネ・プレオリンピックに出場した経験があり、一両日で十分に時差適応できるという計算だ。
同じく欧州で開かれた1992年のバルセロナ五輪で女子ライフル金メダルを取ったヨ・ガプスンは「当時も別途の時差適応訓練なしに、現地に到着して二日程度銃を持たず休んだら大丈夫だった」と話した。
金鍾錫 kjs0123@donga.com






