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「能力か資金力か」…ワークアウト企業売却、債権団は悩ましい

「能力か資金力か」…ワークアウト企業売却、債権団は悩ましい

Posted May. 05, 2004 23:11,   

中国藍星グループの双龍(サンヨン)自動車買収交渉が決裂したことを受け、大宇(テウ)総合機械の労組が自社の買収先として名乗りを上げるなど、ウォークアウト(企業構造調整作業)企業の「買収先探し」に注目が集まっている。

債権団は、企業のウォークアウトが成功裏に完了すれば、大株主や債権者として残っていながら長期間にわたって貸した債券を回収するか、企業を新たな買収先に売却するべきかで選択を迫られる。

ウリィ銀行の李舜雨(イ・スンウ)副頭取は「買収先を選ぶときには、買収できる十分な資金力あるかどうかと企業を成長させる能力と意志があるかどうかを同時にチェックする」と話した。

ところが、資金力のある所は能力がなく、能力があっても資金力のない場合が多いのが債権団実務者たちの悩みだ。

今年1月、CJコンソーシアムに買収された新東邦(シンドンバン)は、01年にロッテサムガン、03年に東遠(トンウォン)コンソーシアムがそれぞれ買収を進めたが、資金繰りの悪化などの理由で、詰めの段階で断念した。

ハナ銀行の李南容(イ・ナムヨン)企業改善本部長は「債権団と買収希望者、会社社員など、3者の意見が一致しなければ売却は難しい」と指摘した。

とりわけ、社員らは売却以降の雇用問題に敏感にならざるを得ない。債権団としては、相場差益を狙うファンドなどをできるだけ排除し、雇用承継を重要な売却条件として提示する。

債権団が、大株主35企業のうち、曲折を経て買収先を探し出した16社はかなり成功したケースだ。

16社いずれも国内資本に売却された。8社は、同一業種の単一会社に、8社は同一業種の企業が含まれたコンソーシアムが買収先となった。

江原(カンウォン)産業が00年3月、INIスティール(旧仁川製鉄)に売却されており、建設業者の中で一番早くウォークアウトを乗り越えた南光(ナムグァン)土建は、不動産会社が含まれたコンソーシアムに売却された。

売却のやり方としては、株式買収が10社でもっとも多く、株式—負債の買収、資産—負債の買収、有償増資および社債の買収方式などが採用された。

一方、碧山(ピョクサン)建設は、今年4月筆頭株主の金熙迵(キム・ヒチョル)碧山会長に買収され、16企業のうち、不健全企業のオーナーが経営権を取り戻した唯一の事例として記録された。

続いて、張致赫(チャン・チヒョク)前高合(コハプ)会長と鄭泰守(チョン・テス)前韓寶(ハンボ)グループ総会長も、それぞれKPケミカルと韓寶鉄鋼の経営権の回復を図り、議論を呼んだ。

公的資金管理委員会と韓国資産管理公社は4日、大宇総合機械の事務、生産職労組が買収戦に参加するのを認め、入札提案書を受け付けることにした。

労組は「労使関係の安定など、労組が会社を買収してからのメリットが多い」と主張している。しかし、労組が十分な資金力と経営能力を持っているかどうかは不透明だということで論争が予想される。



申錫昊 kyle@donga.com