「北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記が中国北京を訪問した当時『米国の立場が11月の大統領選挙が終わった後、さらに強硬になるのではと思われ、懸念される』と中国指導部側に吐露したという」。匿名を求めた米政府当局者は28日、東亜(ドンア)日報記者との電話通話で「このごろ、そうした情報がワシントン政界に出回っている」とし「真偽とその背景に注目している」と話した。
金総書記が実際にそうした発言をしていたのならば、鋭意注視せざるをえない変化の兆しと受け止めるとの意味だ。ソウルとワシントンの北朝鮮専門家らは、金総書記が、ブッシュ米大統領の落選可能性を念頭に置いて、米大統領選が終わるときまで「なんとかして済ませること(Muddling through)」で一貫し、北朝鮮核問題の解決を先送りするだろうとの見方を示してきた。
韓米両国の専門家らは、金総書記の北京での「未確認コメント」について、2つの角度から推測している。ひとまず、ブッシュ大統領が再選に失敗し、民主党のケリー候補がホワイトハウス入りしても、米国の対北朝鮮政策が穏健に転じる可能性はない、という金総書記の『不安感』を反映した発言ではないかとのこと。
外交通商部(外交部)当局者は29日「発言の真偽はわからないが、実際に民主党政権がスタートしても、北朝鮮との交渉スタイルのみ変わるだけで、根本的な内容が変わる可能性は薄い」とし「むしろ実体的な成果を獲得すべきとの圧迫感のため、さらに強硬な立場を取る可能性が大きい」と話した。
米政府当局者も「ケリー政府がスタートしても、現在の対北朝鮮政策を支持する共和党が議会を続けて制圧する可能性が大きい」とし「米国の対北朝鮮政策が穏健に転じるというのは、考えがたいこと」と説明した。この当局者は「だが、金総書記がこうした点を念頭に置いて、さらに柔軟な立場で対話に臨むだろうと、期待しているわけではない」とし、拡大解釈への警戒感を示した。
反対の見方もある。「米大統領選が終わっても、北朝鮮に対する敵視政策が変わらないことが明らかならば、われわれも、いつでも強硬策を取り得る」という話にもなり得るとのこと。そうしたニュアンスを漂わせることによって、北朝鮮核問題の解決について焦りを感じている中国に、それとなく負担を与え、経済援助などを獲得しようというち密な計算のすえ出てきたコメント、という見方だ。
金正眼 credo@donga.com






