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「50 First Dates(フィフティ・ファースト・デート)」

「50 First Dates(フィフティ・ファースト・デート)」

Posted April. 13, 2004 22:38,   

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水族館で動物の面倒を見る浮気者の獣医ヘンリー(アダム・サンドラー)は、レストランでルーシー(ドリュー・バリモア)と出会う。一目ぼれしてしまったヘンリーはルーシーから初デートの約束を取り付ける。しかし翌日、ヘンリーに会ったルーシーは彼を痴漢扱いする。ルーシーは1年前に交通事故の後遺症のため、昨日のことを覚えていないという短期記憶喪失障害を持っている。ヘンリーはあきらめず毎日奇想天外なアイディアを動員してルーシーにいつも「初めて会ったように」近付いて愛の虜にする。

「裸の銃を持つ男3」「N.Y.式ハッピー・セラピー」のピーター・シガール監督が演出したこの映画は「笑わせる状況」ではなく、「状況が笑わせる」方を選ぶ。毎日を同じ日付けで同じ曜日と認識しているルーシーのため、家族らは何度も映画「シックス・センス」の終盤の反転を見ながら呆れた顔をしなければならない。また、ヘンリーの場合、今日は道を塞いで道路工事をし、明日は自動車を故障させ、また翌日は拉致されたように装いながら一日も欠かさずプロポーズを続ける。

「50 First Dates」で短期記憶喪失症という設定はこのように楽しさと感動の両面を持っている。ただ1日の怠惰さも許さず、間違いも許さないデートを通じて、この映画は真の愛の意味を掘り下げる。浮気者ヘンリーにとってルーシーは「さっと去ってしまっても憶えることのできない」最適のデート相手だったが、後は彼が毎日愛を捧げる愛のブラックホールに変わる。

ヘンリーの犠牲を見るに耐えないルーシーはヘンリーと別れようとする。それでヘンリーに対するぴりっとする記憶(例えば「首にキスすれば呻く」のような)を書いておいた日記帳を裂いてしまう。結局、この映画のすばらしさは短期記憶喪失症の患者が繰り広げる「記憶操作」にある。

ヘンリーに扮するアダム・サンドラーはベン・スティラーとともに最近のハリウッドコメディーを導く二本柱である。しかし、この映画を見ると、彼はベン・スティラーと全く違う道に向かっていることが分かる。彼はスクリーンの外に爆発するように飛び出すより、周辺人物とハワイの可愛らしい風景の中に溶け込んでいく賢い演技を選んだ。ヘンリーは1日すればすっかり忘れてしまいそうな表情を持つドリュー・バリモアと「ウエディング・シンガー」後6年ぶりの再会だ。

汚ないヘンリーの同僚ウラー(ロブ・シュナイダー)、筋肉男大会で自分が落ちたことを知らないルーシーのためにステロイドを飲んで毎日筋肉を威張らなければならないお兄さんダグ(ショーン・アスティン、『指輪の帝王』のサム役)はトイレユーモアで笑いを触発するが、同僚愛と家族愛の中からは脱していない。封切は15日。映画観覧は12歳以上可能。



李承宰 sjda@donga.com