フセイン元イラク大統領の拘束以降、米国はフセインに対する本格的な取り調べに乗り出しており、イラク統治評議会は、主権委譲に向けた日程を国連に提出することを決めた。しかし、フセイン逮捕にもかかわらず、15日、イラクの2カ所で自動車爆弾が爆発した。
ブッシュ米大統領は14日、対国民演説で「フセイン元大統領の逮捕で、すぐに暴力が終息されたりはしないだろう」とし「米国は、対テロ戦で勝利するまで、戦いつづける」と決意を固めた。
米軍は拘束したフセイン元大統領をイラク米軍基地内の某所に拘禁した。外信によると、フセインが尋問に協力しないため、捜査にまだこれと言った進展はないが、彼が潜んでいた穴蔵から、抵抗勢力を把握するうえで参考になる諸文書が見つかっている。
ラムズフェルド米国防長官は「フセイン元大統領には、ジュネーブ協定に基づく戦争捕虜の権利が付与されるだろう」と話したが、公式的な戦争捕虜の地位が付与されるかどうかについては確答を避けた。
同日、イラク統治評議会のホシヤル・ジバリ外相は「来年2月、臨時憲法を設け、05年10月に新しい憲法に対する国民投票を、12月には総選挙を行う日程を16日、国連に提出する考え」と述べた。
しかし、15日、バグダッド市内アメリヤ地域にある警察署とバグダッド郊外にあるジュフール警察署では、フセイン支持勢力の仕業とみられる自爆テロ(自動車に積んだ爆弾による自爆テロ)があり、少なくとも10人が死亡し、30人以上が負傷した。
フセイン逮捕の消息が伝えられた後、バグダッドとキルクークなどでは、分派間または民族間の緊張と対立も高まる兆しを見せている。キルクークでは逮捕を歓迎するクルト族と落胆したスンニー派イスラム教徒らの間に衝突が相次いだ。
バグダッドのスンニー派イスラム教徒らは、フセイン支持のデモを繰り広げたりもした。また、地元警察が伝えたところによると、バグダッドでは、フセイン逮捕に興奮し、空に向けて銃を発射するなど過激な行動が相次ぎ、4人が死亡し、およそ60人が負傷した。負傷者のうち10人は重態だ。
權基太 kkt@donga.com






