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「国民銀行、透明な支配構造が率いる」金頭取が語る

「国民銀行、透明な支配構造が率いる」金頭取が語る

Posted December. 14, 2003 23:22,   

「今後、国民(ククミン)銀行は、外国の資本が主導することもなく『経営最高責任者(CEO)の独裁』でもない、透明な企業支配の構造によって、導いていく考えです」。

12日に行われた政府の持株(9.1%)売却で完全な民営銀行に生まれ変わった国民銀行の金正泰(キム・ジョンテ)頭取。金頭取は13日、東亜(ドンア)日報記者との単独インタビューで、このように強調した後「政府が協力を要請した場合は、選別的に対応したい」と話した。

金頭取は、同午後10時ごろ、ソウル竜山区東部二村洞(ヨンサング・ドンブイチョンドン)自宅の居間で、2時間ほどにわたってインタビューに応じた。

—今回の民営化の意味について説明してほしい。

「韓国は政府が持株を所有していると、監査院の監査など公企業として様々な評価を受け、役割も果たすようになっている。公企業である時は、業務処理の方式が効率性とはかけ離れていた。例えば、オレンジジュースを買うとき、安価で良いものを買えば済むことだが、これを入札にかけなければならない。そのため、100%民営化の実現を望むのだ」

—今回、自社株で取得した株式はどのように処理する計画か。

「今回の購入分を含めて、われわれが確保した自社株9.22%は、現在の相場通りにしても1兆2000億ウォンくらいになる。しかし、『鶏肋(中国故事であまり役には立たないが、捨てるには惜しいということ)』のような存在だ。買収資金が途方もなく大きいが、経営権を掌握するには不足だからだ。戦略的な投資家としても躊躇せざるを得ない。来年、全世界を回りながら、ひとまず4〜5%ずつ買収する所を調べてみる計画だが、順調でなければ3%ずつ3カ所くらいい分けて売る考えだ」。

—政府の持株が消えると、キャピタルグループやINGグループなど外資系株主らの影響力が強化されるだろうとの見方が強いが…。

「それぞれの株主らによる。一部は、何も言わずにおり、一部は頻繁に電子メールや手紙を送る。しかし『ウォールストリート・ルール』というのがある。国民銀行の経営者が嫌なら、自分たちが離れるのだ。INGも、国民銀行の取締役陣に、社外重役と常任取締役それぞれ1人ずつ、やっと2席を持っているだけだ。経営権が外資系投資家にないのに、外資系とは言えないはずだ」

—それなら、金頭取の体制がさらに強化されるものと見なせるだろうか。

「それは国民銀行の中を見ていないから、言えることだ。われわれは、社外重役さえも、100%独立した諮問委員会で推薦を受けられなければ、脱落するようになっている。そうしたなかで頭取を選任するのに『金正泰の独裁』が果たして可能だろうか。とくに、社内取締役が4人にすぎず、これらだけでは取締役会の構成もできない」

—政府が金融市場の安定などの名目から、協調を要請した場合、どうするつもりか。

「(政府が)金融市場の安定との側面について、きちんと説明しなければならないだろう。一方的に拒否するということではない。市場のシステムに関するものならば、率先して協調したい。だが、特定企業の問題ならば拒否する考えだ」。

—民営化されただけに、来年の経営戦略にも変化があるだろうか。

「健全性に大きな力点を置きたい。『外形成長』は目指さない。『経済成長率』くらいの成長だけを考えている。小売り金融とバンカーシュランス、収益証券など非銀行の分野を強化する考えだ。証券会社は、敢えて合併しなくても問題がないと判断している。また、アジア市場をさらに積極的に攻略したい。2、3年後に、日本の銀行の買収を考えている。中国も6、7年後を考えて、攻略したい考えだ」

—最近のカード問題についてはどのように考えているのか。

「他に対策がない。景気が良くなり、経済事情の厳しい人の所得が増えてこそ、解ける問題だ。LGカード問題は、早期に解決されるものとみられる。いまは、関心のある人がベッティングを行うべき時期だ。慎重に判断し構造調整を行って、率いていけば、1回は多量の金を儲けられるだろう。とりわけ、銀行が買収すれば流動性問題が消え、だいぶ魅力のある事業になるはずだ」

最近、急性肺炎で入院した点をあげて健康状態を尋ねると、金頭取は「週末に、農場で農作業をしているんですよ」とし、遠回しの答弁で「健康」をアピールしようとした。

金頭取は、交換学生として米国に滞在中の娘が近く帰ってくるとし「子女教育のポイントは、自立権を最大限に与えるて、正直に生きろということ」と話したりもした。このコメントが、銀行の経営とも同じ脈から考えられるものかと尋ねると微笑んだ。



鞖克仁 bae2150@donga.com