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ユーロ1.2ドルの大台突破、過去最高

Posted December. 04, 2003 23:13,   

ニューヨーク市場に次いで開かれた4日東京為替市場でも、ユーロは午前11時10分現在、1.2112ドルで取引され、ドル安が進行している。

ニューヨーク市場でドルは、日本の円に対しては2週ぶりの最安値となり、中央銀行がコール金利を0.25%引き上げたオーストラリア・ドルに対しては、6年ぶりの最安値をつけるなど、ドル安局面が進んでいる。

経済成長の勢いが強いときは、通常は投資資金が流入して為替相場が上がるが、ドルは政治・経済的な要因が絡んで、相場が大幅に値下がりしている。

米政府は「ドル高」政策を堅持していることを明らかにした。しかし、投資家はこれを信用せず、財政赤字と経常収支の赤字など、米国の天文学的な数字の「双子の赤字」とともに、1%の超低金利はドルへの投資魅力を喪失させるものだ。

シティバンクの首席為替戦略家、ロバート・シンチ氏は「米連邦準備制度理事会が利上げ方針をほのめかし、経済成長の影響が表れる来年の上半期にはドル相場が回復するだろう」という見通しを示した。

10月はじめ「ドルが急落し、第4四半期(10〜12月)のユーロは1.13ドルまで強含みに推移するだろう」と展望していたABNアンロ銀行は、今後3ヵ月間ユーロ相場が1.26ドルまで大きく値上がりするだろうと予想していると、AP通信は伝えた。

それに対し、米国の実態経済は活気を取り戻し、3日には第3四半期(7〜9月)の労働生産性が9.4%(年率)にアップし、20年ぶりの最高値となったと、労働部が発表した。これは前四半期の7.0%はもちろん、先月発表された推定値8.1%よりはるかに高いものだ。



konihong@donga.com