旧現代グループの系列社が現代エレベーターの経営権防御に乗り出しているなかで、同社の株式を大規模に買い入れた外国人投資家の正体が明らかになるものと見られる。敵対的買収合併(M&A)よりは投資差益を狙った一般投資家というのが有力になっている。
▲企業価値をよくみた6〜7つのファンド〓外国人の現代エレベーター買収の窓口である三星証券海外法人営業チームの関係者は14日、「現代エレベーターの株式を買い入れた外国人は欧州とアジア系の6〜7つのファンドだ」とし、「このファンドのうち一つは現代エレベーターの持分を既に5%以上買い入れたと認識している」と述べた。
同氏は「彼らが会社の経営権に脅威を与えて株を高く売り戻す『グリーンメール』である可能性は完全には排除できないが、最初からM&Aを目的に株式を買い入れたのではないと思う」と付け加えた。
特定株式の5%以上を取得した投資家は決済後5日以内に公示をしなければならない。このため、来週初めには現代エレベーターの株式を大量買い入れた外国人の正体が明らかになるとみられる。
外国人はこの日も同社の株式3万3780株を買い入れて持分が11.81%に増加した。株価も6日連続トップ高を記録して1株当たり2万8750ウォンに上がった。
▲支援に乗り出した「現代家」〓現代エレベーターは経営権に脅威を感じ、13日、旧現代系列社などに支援を求めた。
現代セメント、現代デパート、韓国フランジなど5、6社の「汎現代家」系列社に自社の株式43万株を売却して議決権を行使できる有効持分を28.0%から35.6%に増やした。最近市場で別途に買い入れた株式を合わせると、14日現在議決権のある有効持分は42%に達するというのが現代グループの説明だ。
グループの関係者は「これら企業の持分買い入れは万が一の事態に備えて経営権を守る側面もあるが、投資の目的も兼ねている。現代自動車グループも要請を受ければ投資レベルでも断れないだろう」と述べた。
普通、経営権の危機に直面した系列社を支援すれば株価は下がるが、今回は違う。韓国フランジの株価が6.67%上昇し、現代デパート、現代セメントもそれぞれ5.19%と、2.16%上昇した。
▲史上最大の半期実績〓現代エレベーターは同日、今年の上半期売上げが1722億ウォンで昨年同期間(1470億ウォン)に比べ17.1%増えたと発表した。営業利益と当期純利益はそれぞれ216億ウォンと133億ウォンで去年同期間より63.6%と118.0%増加した。当該分野の韓国市場シェアで2位につけている現代エレベーターは、昨年帳簿上で大規模な純損失を出したが、これはハイニックス株を処分して812億ウォンの損をしたためだ。最近エレベーター業種の韓国国内の営業状況は比較的いい方だ。しかし、最近ドイツのティッセン・クルップ社など外国会社の韓国市場進出で競争が激しくなっているのが多少負担だ。
申錫昊 孔鍾植 kyle@donga.com kong@donga.com






