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[オピニオン]ミスター金正日

Posted July. 22, 2003 21:54,   

ブッシュ米大統領の外国指導者への礼遇の原則ははっきりしている。歓待すべき相手と適当に迎えてもいい相手を区分して「差別待遇」をするのだ。ブッシュ大統領は今週、イタリアのベルルスコーニ首相を迎え、独特の外賓接待方式を披露した。7月1日から欧州連合(EU)の議長役を務めるベルルスコーニ首相は、国内では腐敗容疑で、対外的にはドイツ閣僚をナチスと関連づけた妄言で苦境に立たされている。ブッシュ大統領は、そのような人物をテキサス州クロフォードに招待してともに一夜を過ごし、手厚くもてなした。他人がいくら批判しても、ブッシュ大統領には、イラク戦を支持したイタリア首相が「とてもかわいい人」なのである。

◆外国指導者に対するブッシュ大統領の考えは、彼が使う呼称によく表われている。ブッシュ大統領は21日に合同記者会見を行ない、ベルルスコーニ首相を「友人」または「いい友人」と呼んだ。そのような脈絡から、ブッシュ大統領が同日の記者会見で、北朝鮮に関する質問に答える際、金正日(キム・ジョンイル)総書記に使った表現も分析する価値がある。ブッシュ大統領は「ミスター金正日」という呼称を使った。もちろん、「金正日」と呼び捨てしたりもしたが、ブッシュ大統領が北朝鮮の指導者に対して尊称のミスターを使ったのは異例のことだ。

◆ブッシュ大統領は、これまで金総書記を「独裁者」「圧制者」「信頼できない人物」と呼び、敵対感を表した。昨年1月、北朝鮮を「悪の枢軸」呼ばわりした後、2月にソウルを訪れた際、金総書記は、「飢える国民を放置して、大量破壊兵器を作る専制政権の指導者」と罵倒した。これまで露にした敵対感が大きかっただけに、ミスターという平凡な表現が特別に見えるのだ。さらに、ブッシュ大統領が「米国は北朝鮮の核問題を外交的に解決できると信じる」という融和的な発言をしてそのような呼称を使ったことから、金総書記に対する感情が和らいだのではないかという分析もできる。

◆呼称に感情を込めるブッシュ大統領のくせは、我々も慣れている。ブッシュ大統領が、2001年3月に金大中(キム・デジュン)前大統領と記者会見した際に使用した「ディス マン(this man)」は、長く韓米関係をぎこちなくさせた。「ミスター金正日」という表現が「プレジデント金正日」に発展するのは容易ではないだろう。それには金総書記が行動でブッシュ大統領の敵対感を和らげなければならない。ベルルスコーニ首相の例で見たように、ブッシュ大統領は一つでも気に入ったところがあれば、友人と見なす人なのだ。

方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com