Go to contents

江南区に国内初の「路地の防犯カメラ」 住民は大歓迎

江南区に国内初の「路地の防犯カメラ」 住民は大歓迎

Posted July. 21, 2003 22:17,   

한국어

「住民はプライバシー保護と安全のうち、どちらをより重要視するのだろうか」

国内で初めて路地に防犯カメラを設置して8ヵ月間運営してきたソウル江南区論峴洞(カンナムグ・ノンヒョンドン)地域の防犯効果などを分析した結果、犯罪は減り、住民たちは防犯カメラの設置を歓迎していることがわかった。

1日から10日まで江南区が電子メールリストにある住民4万5000人を対象に行ったアンケート調査(回答2587人)で、85%の住民が防犯カメラの設置に賛成していることがわかった。

これは路地の防犯用CCテレビの設置が人権侵害という人権団体や法曹界などの批判とは裏腹に、住民たちは自分の安全と便宜のため、ある程度のプライバシー侵害は意に介していないという意味。これに対し専門家たちは「それほど韓国社会が総体的に不安だという証拠だ」と診断した。

江南区は昨年11月から論峴洞の集合住宅が密集している路地に5台の防犯カメラを設置して運営している。

ここは風俗産業に携わっている女性が多く居住するところで、窃盗と強盗事件が頻繁に起きていた。1台あたり1500万ウォンの予算をかけた防犯カメラは360度回転が可能な上、12倍以上のズーム機能を備えているため、500m前方まで見ることができる高性能装備だ。

画面をモニターリングしている論峴洞第1派出所と論峴1洞の洞事務所の関係者たちは口をそろえて「犯罪とゴミの投棄が大きく減っており、住民たちがかなり満足している」と述べた。

実際に防犯カメラの設置後、論峴洞管内は犯罪の発生率が前年比の40%以上減少した。論峴洞第1派出所は今年上半期犯罪減少率で全国最優秀派出所に選定された。

路地のゴミ投棄も30%以上減っており、ゴミの溜まりつつあったカササギ公園前は防犯カメラがすぐ上に設置されると、ゴミがなくなったと町役場の職員は話した。

住民の李氏(50・商業・江南区論峴洞)は防犯カメラの設置以降、街が安全できれいになったと述べた。

匿名の20代の女性(江南区論峴洞)は防犯カメラがプライバシーを侵害するのではないかという質問に「プライバシーもプライバシーだが、安全な環境がもっと重要だ」と答えた。

江南警察署はアンケート調査の結果と犯罪率減に支えられ、年末まで江南一帯に267台の防犯カメラを新たに設置する方針だ。

高麗(コリョ)大学社会学部のチョ・テヨプ教授は「現在、韓国社会に現れている総体的なルール不在によって監視に対するニーズが大きくなった。直面した危険に対して人々は少しだけのプライバシー侵害は我慢してもいいと考えているようだ」と述べた。

延世(ヨンセ)大学心理学科のファン・サンミン教授は「人間は常にプライバシー侵害に対する潜在的な不安をもって暮らしているが、自分が後ろ暗くないと思う人々は身の安全のため、ささやかなプライバシーの侵害ぐらいは放棄する傾向がある」と述べた。

英ニュース週刊誌「エコノミスト」はすでに昨年「利便性と安全に対するニーズが日増しに大きくなり、人々はプライバシーをさらすことに敏感な反応をしないようになった。個人が一挙手一投足を監視される「ビッグブロダー」社会を作るのは国や全体主義権力ではなく(利便性を追い求めて基本権を放棄する)人間自身だ」と報じた。



金善宇  sublime@donga.com