真夏が来る前に繁盛する産業がある。すらりとしたボディ・ラインを作るダイエット産業だ。水着を着る前に、肌を露出する前にやせなくちゃ、といそいそとダイエット食品を食べたり薬を飲んだりして運動に励み、中には整形外科を訪れたりもする。ソウルに住む男性10人中8人、女性10人中半分は、体重が正常な女性でも太っていると思う、というアンケート調査結果があって、やせることへの強迫観念に対する各種調査も数えればきりがない。なのに、いつからか状況が変ってきた。スリムなボディ・ラインとは関係なしに、堂々と露出を楽しむ時代が来たのだ。
◆ソウル江南(カンナム)や大学街では最近、おへそを見せるタンク・トップや背中を全部露出するホルダー・ネックの服が普通だ。こんな服はボリュームのない人よりは、「胸の谷間がある」女性が着てこそ着映えがすると、服を着る方もこれを見る方もこう信じて疑わない。扁平な胸のラインをあたかもあるかのように作るランジェリー会社の「フクラマシ」技術は、日増しに目覚しく発達してきている。ブラジャーの紐が見えないように隠す時代もあった。宝石のように輝く紐を露出させて、「私のブラジャー、かわいいでしょう」と見せた時もあった。主婦はよく、「おばさん太り」と呼ばれる腕の筋肉がたるんでも構わない。むしろ、肩からすっきり見せる袖なしを着るともっとセクシーに見えるというファッション専門家の言葉を固く信じている様子だ。弱所も見せることで長所になるという逆説の美学が謳歌しているのだ。
◆日増しに露出を楽しむこうした女性心理は、「きこりと天女」の構図で分析されたりもする。天女は水浴びをしながら、きこりに盗み見られることを無意識的に期待するという説明だ。人間の本能が種族保存にあると信じている社会生物学者は、男性が権力と富で女性を誘惑する反面、女性最高の武器は若さと美貌を見せびらかすのにあると強調する。「もっとも美しいものの生存」という著書を書いた心理学者ナンシー・エトコフ氏は、「美しさとは、社会的な地位、富、さらに愛情とも交換できる女性最高の資産だ」と主張したりもした。
◆露出するのが男性のためであれ、女性の自己満足のためであれ、TPOに外れない限りきれいに露出して悪いことはない。女性の露出が性暴力を煽るという主張もあるが、それこそ被害者に罪をかぶせようとする論理に他ならない。性暴力が夏だけに発生するわけでもないし、肌を露出させた女性だけが犠牲者になっているわけでもないからだ。ただ、自分とは関係ない女性の露出に対しては「ありがたく」拝見しながら、自分の恋人の露出は決死反対する、男性の相反する二重反応がおかしい。女性がどんどん進化していくのに、男性の進化はこれに追いつかないためだろうか。
金順鄹(キム・スンドク)論説委員 yuri@donga.com






