
アニカ・ソレンスタム(スウェーデン)が、米PGAツアー・コロニアル大会で、果して予選を勝ち抜けられるだろうか。その可能性は「非常に薄い」というのが専門家たちの大方の予想だ。
まず、コロニアルCC(パー70、7080ヤード)のコースセッティングは、いくら「最強」とは言え女子選手には手に余るコースだ。
二ック・プライス(ジンバブエ)が優勝した昨年大会予選のカットラインは3オーバー。男子選手もアンダーの成績を出すのが容易ではないということだ。ソレンスタムが2ヵ月前に行った実戦練習ラウンドでのスコアーは、2オーバー72打(バーディー2、ボギー4)だった。
とは言え、「あと1、2打の差ではないか」と考えるのは、大きな間違い。当時、246ヤード(パー3)の4番ホールのティーボックスを30ヤードも手前にもってくるなど、レギュラーティーで打った成績なのだ。米LPGAとは比較にならないくらい速いグリーンと難しいピンの位置から、レギュラーオンに失敗すれば、パーセーブすら保証できない。
ソレンスタムの今シーズンの主要5部門での記録のうち、PGAツアー1位の選手より唯一優れているのは、グリーン適中率。ところがこれは、PGAコースより相対的にフェアウェーが広く、逆に全長とラフは短いLPGAコースでの記録であるため、大した意味はない。
一部の専門家たちは「ソレンスタムが巧みなドライバーショットとアイアンショットで賢くコースを攻略すれば、イーブンくらいは打てるだろう」と、本大会進出を慎重に予測している。専門家たちは、平均ドライバーショットが280ヤードの「短打者」プライスが昨年優勝したことを、その根拠として示している。
ゴルフの最大の特徴は「自分自身との戦い」ということ。「何か見せなくては」という心理的なプレッシャーから失敗することもあれば、逆に驚くべき集中力を発揮することもある。結局、全てはソレンスタム次第だ。
安永植 ysahn@donga.com






