
「童僧」は、母への恋しい思いのこもった映画だ。チュ・ギョンジュン監督(43)は、胃癌の判定を受けた母親を看病しながら企画案を思いついた。この映画は、チュ監督の遅まきながらのデビュー作。
9歳の小僧トニョム(金テジン扮)は、生まれて間もなく寺に預けられる。トニョムは顔さえ思い出せない母を待ち続けるが、「もう少し背が高くなると来る」と言っていた母は来ない。トニョムは、ある日、お寺を訪れた中年の女性に母の姿を求める。
トニョムと一緒に暮らしているチョンシン(金ミンギョ扮)和尚は、20代の独身。彼は毎晩、太ももを大きな針で刺して抑えきれない欲望をコントロールしようとするが、容易でない。彼は大僧正(オ・ヨンス扮)に「心の中で燃え上がる炎をどうやったら消すことができるのですか」と聞くが、「お茶でも一杯飲みなさい」というおぼつかない返事に、心を決めかねずにいる。
監督は、トニョムら3人のお坊さんの織り成すエピソードを、ときにはコミカルに、ときには真剣に描いた。トニョムは、ふもとに暮す子供たちの周りをウロウロするが、笑いものになりがちだ。友達からもらった鳥肉を食べて大僧正に叱られたトニョムが、丘に上がって大きな声で「お母さん」と叫ぶ場面は、心を打たれる。チョンシン和尚が大僧正に包茎手術をしてくれとせがむ過程がやや長いが、映画の面白みを増している。
この映画は、国内で封切られる前に、上海やベルリンなど15の国際映画祭に招待された。慶尚北道安東(キョンサンブクド・アンドン)の鳳停寺(ボンジョンサ)、江原道五臺山(カンウォンド・オデサン)の月精寺(ウォルジョンサ)、全羅南道順天(チョルラナムド・スンチョン)の仙岩寺(ソナムサ)を背景に描かれた四季の風景が、外国人の目を捕らえた。
映画が完成するまでの7年間にわたるチュ監督の苦労も話題になっている。この映画への投資家が見つからず、自宅と父親の家まで売って、7億ウォン余りの制作費を工面した。
監督が一番心配していたのは、主人公に扮した金テジン君の背が高くなること。育ち盛りの小学校4年生から中学校1年生まで撮影したためだ。チュ監督は「あの子(金テジン)がご飯をたくさん食べる度にいらいらしていた」と言う。
チュ監督は、光州(クァンジュ)民主化運動を描いた映画「復活の歌(1993)」を製作している。11日封切り。
金秀卿 skkim@donga.com






