経済学専門誌である「ジャーナル・オブ・エコノミック・リテラチャー」の調査結果によると、87年から95年まで、米国の大学で経済学の博士号をとった人のうち10%が韓国人であるとのことだ。
韓国人口が世界人口の約0.75%しか占めていないことを考慮すると、これは驚くべき数値であると言わざるをいない。これを受け、韓国人の優秀性が立証されたことを誇らしげに思う一方、過度な「知的偏食」によって、想像力が制約されかねないことを警戒すべきである。
◆97年末、通貨危機を経験した韓国人は、グローバル・スタンダードを数多く受け入れたが、実際その内容はアメリカン・スタンダードの一色だった。その結果、米国の資本主義の主な特徴が、韓国経済でも新しいルールとして見られるようになった。△数字の上での成長を避け、株主の価値を最大化する△前近代的な財閥体制を改革し、経済力の集中を解消する△これまで企業の全ての金融を銀行に任せて不良債権を膨らませてきただけに、これからは、資本市場の育成に力を注ぐ△いつでも構造調整ができるよう、労働市場を柔軟化させるなどが、その主な内容だろう。
◆興味深いのは、米国や英国など、アングロ・サクソン系を除く大多数の先進諸国では、アメリカン・スタンダードへの関心が急速に冷めているということだ。その理由は、なによりも、先んじて米国式を追随してきた企業や金融機関の経営成果が思わしくなかったためだろう。このような反省を踏まえ、海外の学会では、各国はそれぞれの制度の競争力に注目すべきだという見方が、高い関心を引いている。例えば、先端産業を中心に画期的な技術革新を図る場合は、米国式の自由競争市場制度を受け入れる必要があるが、従来産業を中心に現場密着型の技術革新を地道に図っていくためには、大陸式の調節可能な市場制度がより望ましいといえる。
◆国家競争力の理論として有名なハーバード大学経営大学院のマイケル・ポーター教授も、このようなことから米国式制度が決して万能ではないと強調した。マイケル教授は、「資本市場の短期的な成果主義や過度な所有分散の誘導によって、米国企業が経営の長期的なビジョンを失ったと述べている。また、それによって、競争力の拡大に欠かせない施設、研究開発、組織開発、人的資源への投資が萎縮してしまい、結局貧富の格差という誤った経済成長をもたらした」と分析した。ここ5年間、深刻さを増している韓国経済の投資萎縮の兆しが、米国式制度のむやみな受け入れによるものではないか、じっくり考えてほしい。
李賛根(イ・チャングン)客員論説委員(仁川大学教授) ckl1022@incheon.ac.kr
文明豪(ムン・ミョンホ)論説委員 munmh97@donga.com






