数日前、国内外のマスコミには、750人余りの全裸のオーストラリア女性たちが集まっている写真が載せられた。ある新聞には、女性たちが多様なポーズを取りながら草の上に横になっていたり、座っている大きなカラー写真が1面に掲載されて読者たちの目を引いた。扇情性の論議が起こり、権威のある新聞がそのような写真を載せていいのかという読者たちの叱責があってもおかしくないと思われがちだが、そんなことは起こらなかった。写真の中の女性たちが、世界の人々の目をオーストラリアのイラク戦参戦反対運動に集中させるためにこのような方法を使っただけだからだ。女性たちは、体にハートの模様と「NO WAR」という字を刻み、戦争に反対するという強烈なメッセージを全世界に発信した。
◆イラクを相手にした米国の戦争準備が着々と進行されるに合わせて、いわゆる「地球村」の反転ムードも高まっている。15日には世界の至るところで同時多発的に、大規模な反転デモが開かれる。英国のマスコミは、50万人以上がロンドンに集まって、第2次世界大戦の終戦祝賀行事以来の、最大規模のデモが開かれると予想している。国家レベルでの戦争反対の熱気も、街頭の市民たちの反転デモに劣らず熱い。フランスはドイツ、ロシア、中国を引き込んで形成した「反戦戦線」で、米国を圧迫している。この状態でいけば、イラク戦が「地球村」の同盟構図の再編というおびただしい後暴風をもたらす可能性も相当ある。
◆11日放送された「アルカイダ」のリーダー、オサマ・ビンラディンの肉声は、全世界の反戦ムード、特にイスラム圏の反戦熱気に油を注いだことと同じだ。ビンラディンはアラビア語の衛星テレビであるアルジャジーラを通じて自分の健在を誇示し、全世界のムスリム(イスラム教徒)たちとイラクに向け、米国の攻撃に対抗するよう促した。ムスリムの年例のメッカ聖地巡礼がちょうど終わった時点であり、彼のメッセージはイラクを支持するムスリムたちに相当な影響を及ぼしたと推測される。米国は、ビンラディンの肉声放送が「テロ同盟の急増」を予告するものだとして緊張を見せている。
◆米国は01年にアフガニスタン戦争を始めながら、ビンラディンの首に2500万ドルの懸賞金をかけるなどあらゆる努力を尽くしたが、彼を捕まえることができなかった。身を隠したビンラディンは、その代わり、決定的な瞬間ごとに放送に登場して米国の腹を立たせている。焦った米国は、ビンラディンの「口」であるアルジャジーラを牽制するため、アラビア語のテレビ放送を設立することにした。すると今度は、アルジャジーラが英語放送をするとの計画を発表した。このくらいになれば、「ゴースト」と争っているのと同じだ。米国がゴーストと争う間、戦争と平和、友邦と敵、そして友邦間の隔たりは益々深くなりつつある。
方炯南(バン・ヒョンナム)論説委員 hnbhang@donga.com






