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EU、中・東欧10カ国の04年加盟認める

EU、中・東欧10カ国の04年加盟認める

Posted December. 15, 2002 22:15,   

「ヨーロッパの分断は終わった」

欧州連合(EU)のプローディ委員長は12、13の両日、デンマークのコペンハーゲンで開かれたEU首脳会議終了後、このように宣言した。今回の首脳会議が、中・東ヨーロッパ10カ国の2004年EU加盟を最終的に承認したことで、第2次世界大戦以降続いていたヨーロッパの東西分断構造を、完全に解消した。西ヨーロッパ諸国にとどまっていたEUは、名実ともに欧州全体にわたる国家連合として生れ変わることになった。

さらにこの会議では、EUと北大西洋条約機構(NATO)の軍事的パートナーシップを構築することで最終的な合意がなされた。これを受けて、EUのNATO軍事施設の使用と、両者間における作戦計画の共有が可能になり、ヨーロッパがひとつの軍事同盟として団結するうえで、基盤が設けられた。今年初めの通貨ユーロの導入に続き、ヨーロッパは今回の会議を通じて、政治、経済、軍事で「ひとつのヨーロッパ」に向かって大きな第一歩を踏み出したわけだ。

▲世界最大の単一市場の誕生〓今回の会議でEUの拡大が最終的に承認されたことで、EUのは現在の4分の1にあたる領域がさらに増え、人口は3億7000万人から4億4500万人に増えることになった。人口4億1600万人の北米自由貿易協定(NAFTA)を上回る世界最大の単一市場が誕生することなる。

EUは加盟条件について、新規加盟国に対し、2004〜2006年にかけて406億2000万ユーロ(約48兆5040億ウォン)の支援を決めた。ところがポーランドは、新規の加盟国のうち、国の規模が一番大きいとの理由からより多くの支援を求め、加盟交渉が決裂寸前のところまで悪化した。結局、EU最大の財政供与国であるドイツがポーランドに10億ユーロ(約1兆2000億ウォン)の追加支援を決めたことで、解決の糸口が設けられた。

▲ヨーロッパ独自の防衛力の強化〓EUとNATOの合意にもとづき、EUが来年創設する6万人規模の迅速対応軍は、NATOのインフラを利用してバルカン半島の平和維持活動への直接参加が可能になった。シラク仏大統領は「数週間以内にEU軍がNATO軍からマケドニアの平和維持任務を委譲されることになる」と述べた。EUはまた、ボスニア駐留NATO軍に代り、平和維持活動を行う意思があることを明らかにした。

EUとNATOは、この10月、軍事的パートナーシップを構築することで原則的に合意していながら、NATO加盟国のトルコの反対にぶつかり、最終的な合意に至らなかった。トルコが、これをEUへの加盟問題と結び付けようとしたためだ。しかし今回、トルコのEU加盟が具体化したことで、軍事協力問題も無事まとまった。

▲「争点」のトルコ〓トルコのEU加盟問題は、今会議最大の争点だった。当初、2005年7月をトルコの加盟交渉開始日として提示していたEUは、今回交渉開始の時期を2004年12月に繰り上げた。

イラクとの戦争の際、トルコの軍事基地の使用を希望しているブッシュ米大統領は、EUの首脳たちに直接電話をかけ、トルコの加盟交渉次期を早めるようロビー活動を繰り広げてきた。これに対し、フランスとドイツは干渉のし過ぎとして米国を非難していた。



朴濟均 phark@donga.com