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「韓国のジョーダン」トリミングハム

Posted December. 02, 2002 22:44,   

「ティム・ダンカンはおれの友だち。ヴァージン諸島ではダンカンの次におれが有名なんだ」

「オーストラリアでプレーしていた時、みんな、おれのことを『オーストラリアのマイケル・ジョーダン』って呼んでたんだ」

SKナイツのレオン・トリミングハム(31)は、韓国に来て間もない頃、チームの同僚や取材記者に自己紹介をする時は必ずこう言っていた。ダンカンはNBA(米プロバスケットボール協会)サンアントニオ・スパーズの看板スターであり、NBAトップクラスのフォワード。そんなダンカンと同じレベルで比べるとは、誰一人、彼の話を信じようとしなかった。

しかし、彼の話はうそではなかった。いや、すぐに信じざるを得なかった。2002〜2003シーズンの開幕とともに、インサイド・アウトサイドを問わず、ものすごいスピードと驚くべき柔軟さで相手選手をあ然とさせた。30歳を超えたとは思えないほどパワーに満ちていた。

ファンもすぐにできた。現代(ヒョンデ)ガリバーズ(現KCCイージーズ)のコーチだった頃、歴代外国人選手のうち最高と称されるジョニー・マクドウェル(現SKビッグス)を率いてリーグ3連覇を達成したパク・ジョンチョンKBS(韓国放送公社)スポーツ解説委員は代表的な人物。

パク委員は「トリミングハムは、外国人選手として欠かせない攻撃や守備スタイル、ボールセンスを完ぺきに持ち合わせている。インサイドでの動きが素早いうえ、中長距離シュートまで打てるため、韓国のスタイルにぴったりの選手」とべたぼめした。

パク委員の判断では、昨シーズン、外国人選手最優秀賞(MVP)を受賞したマルカス・ヒックス(東洋オリオンズ)にまったく劣らないという。言い換えれば、今シーズンの外国人選手のうち最高の選手ということだ。

トリミングハムはヒックスをどう考えているのだろうか。初顔合わせとなった第1ラウンドで負けを喫し、第2ラウンドの勝利で雪辱を果したトリミングハムは「ヒックスよりおれの方がスピードもあるし、パワーもある。昨シーズンはヒックスが最高の選手だったかも知れないが、おれとの試合ではそう簡単には得点できないだろう」と自信をのぞかせた。

トリミングハムの短所と言えば、インサイドからの攻撃の際、パワーのある選手に押されやすいという点。しかし、正確なシュートや柔軟さでばん回している。

トリミングハムの目標は、自分の履歴に3回目の優勝を加えること。米国のブライアクリフ大学を卒業後、オーストラリアのプロリーグに進出した彼は、94年得点ランキング2位、リバウンド5位で「ベスト5」に選ばれ、次のシーズンでも得点3位、リバウンド5位にランクされ「オーストラリアのマイケル・ジョーダン」と呼ばれた。また、98年はベネズエラ、2001年にはプエルトリコでも所属チームに優勝をもたらした。

トリミングハムは2日現在、試合あたり得点(27.59)とスティール(2.65)の両部門で1位にランクされており、リバウンド10位(10.12)、ブロックシュート5位(2.12)などバランスの取れた活躍を見せている。



金尙浩 hyangsan@donga.com