積極的な攻撃VS長い政治経験からの余裕。22日に行われた新千年民主党(民主党)の盧武鉉(ノ・ムヒョン)氏と国民統合21の鄭夢準(チョン・モンジュン)氏によるテレビ討論会から受けたイメージはこのように要約できる。テレビ討論会の終わりと同時に行われた複数の世論調査では、いずれも「鄭氏の方がよかった」という回答が多かった。ところが、翌日の結果はまったく違っていた。23日の本紙調査によると、「盧氏の方がよかった」が32.0%で鄭氏の30.2%を上回った。これを受けて、盧氏の支持率も上昇、統一候補に選出された。
▲なぜ時間が経つにつれて結果が違ってきたのだろうか。この日のテレビ討論会で、鄭氏はこれまでのピント外れの答え方を改めて、多岐にわたる政策知識を流ちょうに語った。これを見た視聴者の反応は「鄭氏が(思ったより)頑張ってる」で、専門家の意見も鄭氏は攻勢、盧氏は守勢だった。ここに問題があった。一日経ってよく考えてみると、そうではないような気がしたのだ。韓国人が好感を持つ人間は、話し上手で理屈では負けない人ではない。むしろ話し下手でも謙譲や譲歩の心を持った人のほうが真実な人と言われる。鄭氏がMBC(文化放送)の討論番組「100分討論」に初めて出演して鄭氏特有のギャグを言った時、「口だけ達者な政治家よりずっとましだ」という意外な評価が出たのもこうした背景があった。
▲もちろん、テレビ討論会が今回の世論調査にどれだけ影響を及ぼしたかに対する調査結果はない。しかし、1960年、米国で政治のプロだったニクソンが新人のケネディに負けたのはテレビ討論会が原因となったという有名な話もある。メディア専門のペク・ソンギ教授(成均館大)は「欧米ではテレビ討論会で高い支持を受けた候補が実際の選挙でも勝利する傾向があるが、韓国はそうでない」と話し、その例として1995年のソウル市長選挙で達弁のチョン・ウォンシク氏が、とつ弁のチョ・スン氏に負けた例を挙げた。か黙を慎重さや真面目さと同じと見なし、言葉や討論を信頼しない限り、今後もこうした韓国の文化的特性が選挙の当落に大きな影響を及ぼすだろう。
▲テレビ政治の時代、視聴者を引き付けるのはイメージだと言われる。しかし、有権者の望む政治家のイメージも時代やニーズによって変わる。2000年、米大統領選を控えて行われたテレビ討論会で、知識豊富なゴア氏は攻撃的なイメージばかり目立ち、野暮ったさが逆に信頼を与えたブッシュ氏のイメージに負けたのは代表的な例と言えるだろう。そのうえ、韓国の場合、イメージ政治より強い「現実政治」が存在している。目に映るイメージや耳に聞こえる言葉に左右されないほど、韓国の国民が政治的に成熟したということなら幸いだが。
キム・スンドク論説委員 yuri@donga.com






