彼は青丘(チョング)高校の邊(ピョン)ヒョンジュ監督(41)に出会って、ついに夢がかなえられたと思った。
子どもの時からあこがれていた往年のサッカー・スターなのではないか。彼の弟子になれば何もかもうまくいきそうな気がした。
カタールのドーハで開かれている第33回アジアユース(20歳以下)サッカー選手権大会で2点、1アシストをあげ、アジアサッカーの「最高のニュースター」として注目されている金ドンヒョン(18・青丘高校)。
彼が大邱(テグ)青丘中学校を卒業して青丘高校に入った2年前のことだ。邊監督にサッカーを教えられることに大きな期待をかけて合宿所に入ったが、邊監督は意外なことを話した。
「絶対ぼくを真似するな」
「銃弾」というあだ名のようにものすごいスピードで韓国サッカー代表チームの右側の「翼」の役割をし、86年と90年のW杯に連続出場した邊監督と「注目されるスター」金ドンヒョン。師匠と弟子の関係はこのように微妙に始まった。
金は185センチ、80キロのがっちりした体格に100メートルを11秒台で走れるほど足が速く、幼い時から邊監督のプレーをよく真似していた。しかし邊監督は金を自分と違う選手に育てようとした。
スピードよりは技を磨き、シュートとヘディングなどゴールを決める練習を集中的に教え込んだ。それでも金が監督のプレーを真似すると、彼をブラジルに進出させた。技の伴わない単調なスピードだけでは、W杯のような大きな国際舞台で頭角をあらわし難いことを選手時代に痛感したからだ。
ブラジルに進出したキムは、1年間ジーコクラブで活躍した。今年、彼は急速に注目をあび始めた。7月にユース代表選手に抜擢され、アジア大会代表チームとの試合で絶妙なターニングシュートを決めるかと思えば、ブラジルユース代表チームとの試合では2点を獲得、ブラジルのジェオジニ監督から「優れた選手」とほめられた。
邊監督は最近カタールから伝えられる弟子の活躍ぶりにとても喜んでいる。
監督は「スピードにもとづいた突破力は、ぼくの昔に似ている。ここにぼくにはないテクニック、得点力まで持っているキムは、韓国サッカーの次世代ストライカーにふさわしい」と話している。
stt77@donga.com






