アナン国連事務総長は、ニューヨークの国連本部で「17日午前(日本時間)イラク政府から、無条件で大量破壊兵器の国連査察を受け入れたいとの内容の書簡を受け取った」と発表し「ブッシュ米大統領が12日の国連総会で行った演説とアラブ連盟諸国の仲裁努力によってイラクを説得できた」と説明した。国連査察官の復帰は、98年12月、米・英軍がイラクを攻撃する直前、イラクから撤退して以降初めてで、これまでイラク政府の拒否で復帰できずにいた。
アナン総長が公開した書簡で、イラクは「国連の関連決議を履行し、われわれが大量破壊兵器をいまだに保持するとの疑念を完全に払しょくするため、このような決定を下した」とし「国連査察の即時無条件再開のため、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)と協議を開始する意向がある」との立場を示した。
▲相反する国際社会の反応〓この書簡について、マクレーラン米大統領副報道官は16日、声明を通じて「イラクの回避戦術に過ぎず、(米国の要求は)査察問題ではなく、大量破壊兵器の武装解除であり、安保理の決議を守ることだ」との見方を示した。また「いまは安保理にとって行動に出るべき時だ」とも述べた。ニューヨークタイムズ紙が17日付で報じたところによると、米国務省の高官も「この書簡は、兵器の廃棄や自由な査察活動を保障したり、兵器開発の状況を公開したいとの約束ではない」と述べ、きわめて懐疑的な見方を示している。
米マスコミの報道によると、英首相室は「イラクのフセイン大統領は、長い間、相手側をあざむいてきた」とし「今回の提案の真意が何なのか見守るべきだ」と論評した。
しかし、米国のイラク攻撃に反対の立場を強く示してきたビルパン仏外相は16日国連で「国際社会の焦点は、イラクの武装解除であって、政権交代ではない」と繰り返し強調した。ロサンゼルスタイム紙によると、国連総会に出席中のロシアのイワノフ外相は「今回の書簡で、イラクに対する新しい決議案について協議する必要がなくなった」と述べた。
国連査察は、△ブリックス団長が率いる化学生物(BC)兵器・長距離ミサイルへの査察△ジャック・ボート団長が率いる国際原子力機関(IAEA)の核兵器への査察からなり、この日二人の団長は、即時査察準備に着手できると述べた。
▲原油価格の急落〓イラクが国連査察受け入れを表明したことを受けて、原油価格は急落ぶりを見せた。
16日、ニューヨーク商品取引所(NYMEX)で、10月物の西部テキサス軽質原油(WTI)は、1バレル14セント安の29.67ドルで正規市場の取り引きを終えたが、続く時間外の取り引きで4.3%(1.27ドル)安の28.40ドルとなり、29ドル台を割った。
konihong@donga.com






