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[オピニオン]男らしさって何?

Posted August. 16, 2002 22:54,   

「政治はサッカーの大人しい双子だ…、政党の目標は説得力ある試合を通じて、有権者という一般観衆を確保するところにある」。鄭夢準(チョン・モンジュン)議員は、サッカーと政治の相関関係をこう定義した「男」(ディトリヒ・シュバニツ著)という本を読んだのだろうか。W杯成功の効果をもっとも享受している人は鄭議員だというちまたの笑い話を笑って過ごさずに近く大統領選出馬を宣言する勢いだ。15日には、ついに「出馬しないと、男らしくないと言われそうだ」と語った。しかし、鄭議員は、余りにも忙し過ぎて本の表紙についている次のような副題を見逃したようだ。「地球でもっとも変わった種族—男」

◆男性ホルモンのテストステロンには攻撃的な特徴がある。原始時代からけものを追いかけて獲物を仕留め、敵と戦う役割をしてきた。産業革命と営農技術の発達のお陰で、狩猟に出る必要がなくなると、それを肩代わりしたのがスポーツだ。走り、追いかけ、ワナの中にボール入れる行為で組み立てられたサッカーこそ狩りの縮約だ。社会生物学の理論では、一番高い数値のテストテロンを持った動物が動物の王国を支配するように、人間も高いテストテロン数値を持った男が人類を支配してきたとみる。この話が、いまの韓国に適用されるならば「男らしい」鄭議員は、今回の大統領選で難なく当選するかも知れない。

◆しかし、人間の行動をホルモンの作用だけで把握するのも、人間に対する礼儀ではないはず。国語辞典は男らしさについて「元気で強い気概がある」と定義している。だから、男にとって男らしくないというのは最悪の悪口になるのかも知れない。あいにくも、こういう男らしい男のイメージと暴力は、同じ延長線上に置かれている。ヒットラーのような独裁者が現れ一挙に国民をつかむのも、拠り所を失った民心が強力な指導者を求めるときだ。このため、米国の政治学者シャロット・フーパーは、著書「男らしい国家」から権力とヘゲモニーに対する男性の原始の欲求が国内では政争で、国境を越えると戦争と帝国主義になって爆発すると警告した。

◆しかも、われわれは一度刀を抜いたのなら大根でも切らねば収まらない無謀な男らしさが、やせ我慢の政治を産むのを無数に見てきた。鄭議員の発言が責任と信義、気概の男らしさを言うのならともかく、万が一そういう風な「男らしい政治」を念頭に置いているのなら、そういう政治家は今も多すぎる。一時、「泳三(ヨンサム、金泳三前大統領)らしい」または、「オノらしい」が皮肉で使われたように、「男らしい」が「結果はどうあれぶつけてみる」という式のことばとして定着するのは怖い。鄭議員に聞いてみたい。そもそも男らしいことって何でしょう?