骨組み専門建設会社のT開発は最近、アパート工事の工期を守れずに巨額の損害を被った。人手が足りなかったためだ。しかし、実際にT開発を困らせたのは、中国籍同胞(朝鮮族)たちだった。約20人がある日いきなり他の現場へ移ってしまったのだ。戻ってくるように頼んだが、「日当を引き上げてくれないと戻らない」という答えが返ってきただけだ。
建設現場で働く中国籍同胞が組織化している。かつては個人で働き口を探していたのが、今は10人前後のチーム別に動く。建設業界では彼らがいっせいに移動するケースが多くなって頭を悩ませている。工事が終わっていないのに、他の現場に移ってしまう場合も少なくない。
▲動きをともにする中国籍同胞労働者〓中国籍同胞が韓国の建設現場に就業し始めたのは約10年前から。現在は5万人ぐらいが働いていると推定される。
最初は「親父」と呼ばれる韓国人チームリーダーが、不足する人手を補うパターンで中国籍同胞を雇っていた。しかし、今はチームリーダーまでほとんど中国籍同胞がやっている。京畿道高陽市(キョンギド・コヤンシ)のアパート建設現場で働く中国籍同胞のA氏は、「アパートの骨組み工事の場合、投入される労働者の70%が中国籍同胞だけで構成されたチームだ」と話した。
チームリーダーの主な役割は現場ごとの賃金相場を比べること。現場にくもの巣のように散らばっているチームリーダー同士が、携帯電話を通じて随時賃金をチェックする。彼らの中で韓国事情に一番詳しいチームリーダーが建設会社との賃金交渉に臨む。賃金が決まれば、一斉に現場を移る。建設会社が人手管理がままならないと訴えているのもこのためだ。
A氏は「韓国に入るにはブローカーに1000万ウォンほどの手数料を渡さなければならない。決められた期間内に『経費』を取り戻すには、少しでも賃金が高いところを好むのが当たり前」と話す。
▲厳しいスカウト競争を展開する建設会社〓国内建設会社による現場労働者のスカウト競争も激しい。大林(テリム)産業のキム・サンホ次長は「業者同士の競争によって、中国籍同胞の賃金が韓国人労働者とあまり変わらなくなった。2年前は8万ウォン台だった大工の日当が、今は13万ウォンまで跳ね上がった」と述べた。
それでも大型建設会社はましな方。中国籍同胞を直接管理している請け負い業者は、賃金上昇と人手不足による打撃をまともに受けている。T開発の関係者は、「人手不足で仕事をさばき切れないと、追加の受注が厳しくなるため、損してまで賃金を引き上げている」と打ち明けた。
高其呈 朴炯準 koh@donga.com lovesong@donga.com






