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[オピニオン]Uターン留学生

Posted July. 25, 2002 23:42,   

韓国では、子どもの教育と関連して、常識を覆すことがよく起こる。修学能力試験が難しく出題されて、ある地域のアパート価格が高騰する現象は、経済学的にどう説明できるのだろうか。子どもは大人になるまでは親の保護を受けなければならないというのが、教育理論の基本である。早期留学に加え、超早期留学まで登場するのは、このような基準でみると一種のギャンブルも同然である。外国の教育学者たちは、これに何と言及するだろうか。

◆韓国の人並外れた教育熱は、絶えず新たな社会現象を生み出すという点で、より注目を受ける。近頃最も顕著なことは、外国語高校や科学高校のいわゆる特殊目的高校(特目高)への進学熱ではないだろうか。まだ幼さが残る中学生は、塾通いに忙しい。以前も特目高の入試競争率は低くはなかったものの、今年は次元が少し違う。特目高に進学する方が大学進学に有利だと判断し、積極的に特目高入試に熱を上げているのだ。そのうち大学入試競争が、中学校にまで広がるのではないかと恐れる向きもなくはない。

◆中学・高校教育は、内部的に大きな転換期を迎えている。まず、生徒の選抜自主権が与えられた自立型私立高校の数が増加する見通しだ。この学校は、全国から生徒が志願できる。国公立高校の中でも「自律学校」という名で、名門高校を目指す学校が、新たに指定される予定だ。過去には、国内の高校を卒業してすぐに外国の名門大学に進学することは、考えることもできなかったが、最近無理ではなくなった。米国の大学が、韓国の高校を出ても、韓国の修学能力試験のような大学修学能力試験(SAT)成績があれば、入学許可を出しているのだ。これもまた見落せない変化である。

◆このような新しい気流によって、今後、大学入試競争は過去とは違う様相を呈するだろう。早期留学も含め、教育消費者の選択権が広がったからだ。これは、政府が意図した結果というよりは、社会変化と国民の要求に、政府が仕方なくついていく形である。国内の自立型私立高校の一つである民族史観高校には、海外に留学していた10人あまりの生徒が、逆留学のかたちで戻り、入学したという。これもより競争力のある教育を追求する欲求と、市場原理が反映した面白い現象である。教育現場がこのように激動しているのに、果たして政府はいかなる備えをしているのだろうか。



chansik@donga.com