朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、90年代初めに寧辺(ヨンビョン)の核施設に対する国際原子力機関(IAEA)の査察を受け、94年には当時金日成(キム・イルソン)主席が死亡したため、一時期、核開発の速度を遅らせたが、今は金正日(キム・ジョンイル)総書記の直接指揮の下で、以前よりも増して熱心に研究を進めているという主張が出た。ここでは、また生物化学(BC)兵器の研究も行われ、試作品を政治犯や重罪犯らを対象にした実験が行われいるという。
日本の週刊誌「週刊新潮」は、17日発売される最新号で、73年から79年まで、寧辺で勤務し、先月に中国を経て第三国に亡命した北朝鮮の女性科学者、李美(イ・ミ、仮名、48)さんが亡命する前に残した手記を入手し、掲載した。
同誌は、李さんが平安(ピョンアン)物理大学を卒業したあと、寧辺の核開発施設で勤めた経験があり、李さんの両親と兄の夫婦も原子力科学委員会で勤務しているエリート家庭の娘だと紹介した上で、彼の証言は大変信ぴょう性の高いものだと主張した。
李さんの第三国亡命は、日本の非政府組織(NGO)「救え!北朝鮮民衆、緊急行動ネットワーク(RENK)」の代表、李英化(イ・ヨンファ)関西大学教授が支援したとされている。
李さんの証言によると、核開発施設内にある研究施設は、秘密保持のため101号、304号、206号研究所と175工場、66事業所、8月企業所——という風に数字で表しているという。建物の間の情報交換は徹底的に遮断されており、2万人余りの職員は給料のほかにも給料の20〜30%に当たる機密維持費を受け取っている。
このうち8月企業所ではウランを直接加工しており、2月企業所には原子炉があるとされているが、二つの施設は森林の中に匿われているため、偵察機でも見つけにくい。李さんは、また「核開発施設で使用されているすべての物資は、寧辺薬山(ヤクサン)の地下を掘ってつくった人工洞窟に匿われている」と証言した。さらに、李さんは「勤務者たちが、当初は白い研究服を着ていたが、人工衛星による偵察を意識して、今は軍服を着ている」とし、「90年代初めに核査察を受ける際は、査察直前に幹部と家族たちに将校服を着させて、黄海北道平山郡 (ファンヘブクト・ピョンサングン)の秘密基地に移した」と述べた。
李さんによると、現在、核開発を仕切っている人物は30代前後の金ソイン博士だ。金博士は、親も核の専門家で、親が旧ソ連に留学していたときに生まれた。金博士は、天才的な才能を認められ、故金日成主席と金正日総書記の配慮で、13歳のときに隠密に外国に留学し、21歳にして博士号を受けた。金総書記は、金博士のほかにも20人余りの若手の博士たちを養成し、最高に優遇しているが、「私は20人の新世代博士の助けを受けて祖国統一を成し遂げる」とも言ったことがあると、李さんは証言した。
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