半導体Dラム業界で発生する「ビットクロス(Bitcross)」現象が業界の構造調整を加速化するものとみられる。
Dラム業界の「富益富・貧益貧」構図を深刻化させる可能性が高いからだ。
市場調査会社の「ガートナー・データクエスト」は、Dラム市場で256メガ製品の比重が第1四半期(1〜3月)39%から、第4四半期では68%に急増すると展望し、Dラムの「128メガ時代」の終わりを予告した。
▲先発企業には好材料、後発企業には負担〓ビットクロス現象が起きると、直ちに256メガ製品の生産比重が高い先発企業が打撃を受ける。しかし、原価競争力を考慮すると、ビットクロスは長期的に大きな好材料になる。
継続して設備投資をしてきた先発企業は原価負担が減り、競争力を高めることができるが、投資の時期を失った後発企業は、相対的に原価圧迫に悩まされ、徐々に競争力を失っていく。
すでに0.12㎛工程と12インチウェーハーラインを導入した三星(サムスン)電子は、このような理由から、現在SDラム生産量の60%水準の256メガ製品の比重を80%まで高める戦略を立てている。
ハイニックス半導体と米国のマイクロンテクノロジーなども、256メガ製品の比重を
50%以上に引き上げているが、資金負担などで時宜を得た投資ができるとは言えない状態だ。
▲Dラム業界の構造調整の触媒になるのか〓半導体専門家らはDラムの世代交替が慢性的な供給過剰に苦しんでいるDラム業界の構造調整に少なからぬ影響を及ぼすとみている。
マイクロンがハイニックスの買収に再び関心を示しているのも、適時に設備投資をしなかったため下落してしまった競争力を、市場支配力の強化でばん回しようという戦略だと専門家らはみている。
𨥉保(キョボ)証券のキム・ヨンジュンアナルリストは「ビットクロス現象は結局、あまり競争力のない企業がDラム事業をあきらめたり、すき間市場に力を入れるようにして業界の構造調整を誘導するだろう」と語った。
容量の少ないDラム(128メガ)2個の価格が、2倍容量(256メガ)の1個の価格を超えてしまう現象。 こうなると128メガの代わりに256メガの需要が増える。
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