カードゲームをする時は、ジョーカーを他の札の代わりに使って勝負を一気に覆すこともある。サッカーでも同じだ。「ベストイレブン」ではないが、勝負どころで交替メンバーとして投入される「ジョーカー」は、一挙に試合の流れを変える役目を果たす。
折り返し地点が近いワールドカップで、ジョーカーたちの活躍がひときわ際立っている。バスケットボールのシックスマンのように、彼らはサッカーがまるで11人によるゲームではないことを示すかのように目覚しい活躍を見せている。
パラグアイに奇跡のような決勝トーナメント進出のチケットをもたらしたストライカー、ネルソン・クエバス(22、アルゼンチン・リヴァープレート)。
パラグアイの1次リーグ第1戦、第2戦で始終ベンチを暖めていたクエバスは、12日、西帰浦(ソギポ)でのスロベニア戦で後半16分にピッチに立ち、劇的逆転勝利を果たした。0対1でリードされた状況で同点ゴールと追加ゴールを相次いで放ち、あきらめかけていた1次リーグ突破を現実にした。99年6月、ボリビア戦でAマッチデビューして以来、11試合で無得点に終わっていたクエバスは、この日の「大ヒット」おかげで、一躍パラグアイの国民的英雄になった。
クエバスが「土の中の真珠」ならば、1次リーグを痛快な3連勝で締めくくったスペインのFWフェルナンド・モリエンテス(26、スペイン・レアル・マドリッド)は「用意されたジョーカー」。大会開幕直前に右足首を故障し、スタメンの座を逃したが、7日、パラグアイとの第2戦後半に出場し2ゴールを決め、チームの3対1の勝利を導き、スペインの決勝トーナメント進出確定の立役者となった。Aマッチ22試合で16ゴールを入れた実力を持ち、1m84、78kgの堂々たる体格とずば抜けたポジショニングと1対1の場面での力が際立つ。
「指輪の帝王」安貞桓(アン・ジョンファン、イタリア・ペルージャ)も、クエバスと並んでジョーカーとして注目を集めている。4月のスコットランドとのテストマッチで、後半だけで2度「指輪にキス」のゴールセレモニーで強く印象づけた安は、10日、米国戦でも後半に絶妙なバックヘディングで同点ゴールを飾った。
ジョーカーの起用が成功すれば、監督は用兵術を認められ、やり甲斐を感じるものだ。また、ジョーカーが縦横無尽にピッチを駆け巡れば、相手DF陣に体力と集中力が落ちる後半を地獄のように感じさせることができる。まさにジョーカーの足先によって悲喜こもごもといったところだ。
金鍾錫 kjs0123@donga.com






