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対米国戦、応援も後片付けも成熟した市民

Posted June. 11, 2002 23:51,   

ワールドカップ(W杯)1次リーグD組の韓米戦が行われた10日、全国で街頭応援に駆けつけた市民は、81ヵ所で100万人に及んだ。熱狂と興奮の現場は11日には平穏な日常に戻った。

87年6月の民主化運動以来の最大の人出が街頭を埋め尽くしたが、憂慮されていた乱れた行動や反米デモも全く見当たらず、成熟した市民精神を見せつけたという評価を受けている。

大部分の市民は、降り注ぐ雨のなかでも、後ろの人に配慮して傘もささないまま応援した。また、試合が終わった後も、雨に濡れたゴミを片づける素晴らしい姿をみせた。

30万人余りが雲集したソウル鍾路区世宗路(チョンログ・セジョンロ)十字路一帯とソウル市役所前広場に集まった大勢の市民は、試合が引き分けで終わったことを惜しく思いながらも、下敷きにしていた紙や飲料水ボトル、紙くずなどを掃除しやいように一ヵ所にまとめてから席を立った。

この日、雨に濡れながらも夜遅くまで街を掃除したソウル・クァンヤン中学校2年生の李ヒグォンさん(14)ら同校の生徒10人は「人々が帰った後の街を見て、掃除しなければならないなと思った。試合に勝つことだけが全部ではない」と言った。

ソウル鍾路区役所清掃行政課の李相浩(イ・サンホ、51)氏は、「普段は10時間以上もかかる掃除作業が、昨日は3時間で終わった。水に濡れて地面にべたついている紙などを素手ではがして集めてくれる青少年と市民たちを見て深い感銘を受けた」と話した。

応援文化も、レベルが一段階高くなったと評されている。

同日、ソウル地域には午後遅くから雨が降り始め、市民たちは席を守りながら、応援に熱中したが、後ろからの観戦に妨げになるのを遠慮して、ほとんどの人は傘もささなかった。

ソウル汝矣島(ヨイド)の漢江(ハンガン)市民公園の野外舞台で試合を観戦した会社員、李ヒグンさん(36)は「私が傘をさすと、後ろの人が見えなくなるでしょう。皆が一丸となって応援しているのに、自分だけ雨に濡れまいとするわけにはいかなかった」と話した。

今年初め、米国ソルトレーク冬季五輪のショートトラックで、金ドンソン選手が優勝を奪われた事件に触発された反米感情の高まりから、懸念されていた反米デモの可能性も杞憂に過ぎなかった。

警察は、同日、ソウル鍾路区世宗路の米国大使館と周辺に6000人余りの警官隊を配置し、大使館周辺を警察車両で囲むなど、万一の事態に備えたが、何の事故も起こらずに終わり、安堵(ど)の息をついた

同日、米大使館前には、一時「在韓米軍を糾弾する」という内容の印刷物がまかれたが、市民たちは「W杯試合と反米感情は別」としてそっぽを向けた。

試合があった大邱(テグ)W杯スタジアムでも、米国チームへのひぼうやヤジは見られなかった。むしろ、米国選手たちがファインプレーを見せる場面では拍手を送る余裕をみせつけた。

ソウル瑞草(ソチョ)警察署は、当初、同日夕に警官隊300人余りを動員し、米国選手団の宿舎であるマリオットホテルの周辺を警備する予定だったが、取り消した。

ソウル市消防防災本部も、同日、世宗路大通りとソウル市役所前、麻浦区上岩洞(マポク・サンアムドン)のW杯スタジアムなど街頭応援が行われた主な地域で、救助や火災鎮圧要員を配置したが、届けは1件もなかった。

この日、市民たちがみせた成熟した秩序意識と市民意識について、高麗大学の玄宅洙(ヒョン・テクス、社会学)教授は「市民意識と個人主義がより望ましい方向に成熟していくように思える」とし、「真の個人主義は個人の喜びだけでなく集団に対する責任意識までも含むものだ」と述べた。



吉鎭均 sys1201@donga.com leon@donga.com