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遺伝子療法 将来、スポーツを危うくする恐れ

遺伝子療法 将来、スポーツを危うくする恐れ

Posted May. 31, 2002 22:33,   

遺伝子を身体に移植し疾病を治療する遺伝子療法が、スポーツの存在を脅している。

ファイナンシャルタイムズは31日「運動選手が筋肉を強化するための遺伝子を注入する場合、画期的に技量を向上させることができるため、この療法が悪用される可能性があるが、これを摘発するのが極めてむずかしいだろう」と報じた。

同紙は、遺伝子療法が広範囲に利用される場合、スポーツが奇形的なスタントマンらが作りだすものに転落し、20年後は、陸上競技が、エンジン、技術、運転能力がグランプリの優勝を左右する自動車競走のように変わると予想している。

国際オリンピック委員会(IOC)傘下の世界薬物服用防止機構(WADA)のディックポンド会長は「かりに遺伝子療法の利用が現実化されれば、今のようなスポーツは消え去るだろう」と懸念を示した。

科学者らが研究している遺伝子療法の一つは、筋肉を成長させる遺伝子を開発し、体内の拒否反応なしに注入すること。この遺伝子は、英ロンドンの王立フリーアンドユニバーシティカレッジ医大のジェプリ・ゴールドスピンク教授が、筋肉が消滅する不治の病への治療のために開発している。

ネズミにこの遺伝子を注入した後、2週間で、ネズミの筋肉が20%増えた。本格的な人体実験も2年以内に実現できる。この遺伝子が生成するホルモンは、運動の後、筋肉成長のために自然に分泌されるもので、通常、年を取ると分泌量が減る。

研究中のもう一つの遺伝子は、赤血球の生成を統制するエリスロポエティン。赤血球が多く生成される場合、体内の酸素をさらに多く供給でき、有酸素運動力が大きく向上する。



洪銀澤 euntack@donga.com