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[オピニオン]政権の危機、なぜ分からないのか

[オピニオン]政権の危機、なぜ分からないのか

Posted January. 31, 2002 09:53,   

金大中(キム・デジュン)政権は今、危機に瀕している。道徳的にあまりにも醜い姿を露わにし、どうすることもできないほど国民の信頼を失っているからだ。その中身を見るかぎり、そうなっても仕方ないところがある。こん身の力を尽くしてあらゆる努力を傾けた結果、困難に瀕したのではなく自ら招いたことだけに、同情する気さえ起らない。さらに大きな問題は、現在の時局を危機とは考えていないということだ。意地でも我を通す考えのようだ。原則も哲学もみられない、おとといの内閣改造がその端的な例だ。

国民をい怖し、我が身をえぐるような決心で国政の舵取りを正しくする、と一度でも努力したことがあったのか、と聞きたい。そうしていれば、こんな事態にまで追い込まれずに済んだものを。権力型政権の不正はきのう今日はじまったことではなく、ずっと以前からその兆しが現われ、予告されていたではないか。なのに、こうした批判があるたびに、政権に対するわずらわしい逆風としか思わず、その時、その瞬間を適当にやり過ごし、あれこれ御託を並べ立ててきた。その上、本質的に政権の不正は特定の人脈から生じるという指摘については、初めから耳を傾けなかった。国家運営をあまりにも安易にとらえていたためだ。果たして国政運営を遂行できる人材をそなえた政権なのかと、聞かざるをえない。

なぜ、この瞬間を危機というのか。まず、政権の土台ともいうべき機関が揺れている。第二に、国民から信頼されない政権になってしまったことだ。「大統領夫人の甥の宝物引き揚げ事件」一つをとっても、大統領をもっとも近くで補佐する大統領首席秘書官と海軍の首脳部がよく言えば言葉の「言い換え」で、実はうそを並べ立てるのをみて、だれが信頼を寄せることができるのだろうか。第三に、より重要なことは国政がゆがめられている理由と究極的な責任がどこにあるのかを、大統領が正しく認識できずにいるということだ。

本当に懸念せざるをえないのは、政権の危機ではなく、韓国社会の危機だ。政権が終われば、主演の役者は消え去るが、残された傷はそのまま社会のいたるところに黒く残る。その傷に窒息した韓国社会はいま、精神的に形がい化過程にある。あらゆる不正に、シニカルな風潮がいたるところでみられ、力が抜け、士気は落ち込む。これより大きな傷があるだろうか。どれだけ長い歳月が経てば傷がいえるのだろうか。現政権にとって、起きてしまった権力の不正を正すこと以外に急務なことはない。なのに、おとといの内閣改造は民心をあまりにも知らないという証拠だ。政権の危機が自業自得だというのは決して大げさな表現ではない。

すでに、本稿で指摘したように、国民の士気を落とすことは罪だ。それも明らかに重罪に当たる罪だ。

崔圭徹(チェ・ギュチョル)論説委員



kihang@donga.com