国家情報院(国情院)が、尹泰植(ユン・テシク)容疑者の「スージ・キム」殺害事件をもみ消したいるうえ、尹容疑者のベンチャー企業である「パス21」の背後をひ護した疑惑まで提起されている。国情院側が「陳承鉉(チン・スンヒョン)ゲート」や「鄭鍱逷(チョン・ヒョンジュン)ゲート」にどのように関っていたかは、すでにその輪郭が浮かびつつある状況であり、そこに「ゲート」にまで介入した事実が確認されつつあるということだが、いったい国情院が何をする機関であり、これまで何をしてきたのか問い詰めざるを得ない。
現在、特別検事が調べている「李容湖(イ・ヨンホ)ゲート」を除けば、国情院はいわゆる4大ゲートのうち3大ゲートで中核的役割を果たしたのも同然だ。韓国内と海外の主要情報を収集し、国家の安全保障と保安業務を企画・調整すべき国情院が、そのようなありさまでは、いかにして国民が安心して国家の存立に関連したことを任すことができるだろうか。
それにもかかわらず、国情院は諸問題を個人の不正レベルのものに格下げし、本質を避けて通ろうとする雰囲気だ。今回の尹ゲートの場合も、国情院側は物議を事前に防ぐため情報通信部に参考資料を要請しただけのものだとしている。しかし、国情院側がいくら弁解をしても、もうそれをそのまま信じる人はいないだろう。
表面的に解明されたものだけを見ても、国情院は組織のナンバー2と言える金銀星(キム・ウンソン)前第2次長から金亨允(キム・ヒョンユン)経済団長、丁聖弘(チョン・ソンホン)前経済課長などに至るまで、経済ライン全体が動いている。「陳ゲート」の主要ロビイストとして疑われているMCIコリア前会長の金在桓(キム・ジェファン)容疑者や今回「尹ゲート」の主要人物として確認された金某容疑者も、みな国情院出身だ。とくに金某容疑者は、87年のスージ・キム殺害事件当時、尹容疑者を担当していた実務捜査官であったとされている。パス21の資料も国情院の経済ラインを通じて報告されていたのをみると、国情院がパス21を持続的に管理していたという野党側の主張に一理があるとみられる。
もっとも、金在桓容疑者をはじめゲート関連の数人の人物さえ、海外に逃避したり潜伏した状態だ。検察の捜査も国民の疑いをそれほど解消できずにいる。国情院はこれ以上問題の本質を避けようとしてはならない。そのような策で問題を解決しようとしていたら、ゲートだけが相次いで結果的に国情院の名誉ばかり傷付けられた。この際、国民の信頼を回復できる道を探るべきだ。
そのためには国情院が率直かつ積極的な姿勢で取り組み、徹底した調査が行われるようにする方法しかない。現在のような消極的な姿勢では国民の不信と疑惑だけをさらに膨らませるだけだ。国情院はこれまでの不正を全面的に捜査できる方途を自ら作らねばならない。






