建設交通部(建交部)が、ダム建設候補地と発表して論議の的となっている、慶尚北道蔚珍郡王避川(キョンサンブクド・ウルチングン・ウァンピチョン)一帯が、韓国最高水準の「生態界の宝庫」との主張が提起された。
市民運動団体の緑色連合は、去年5月から今年11月まで蔚珍郡庁と共同で行った「王避川自然生態界環境総合調査報告書」を、23日に発表した。
この報告書で緑色連合は、「王避川の65kmの間は、環境部が指定した滅種危機野生保護種であるミツデウラボシ・ノランムニブッコッ(Iris odaesanensis、アヤメ科)、天然記念物である山洋・ハヌルダラムジ(Eurasian flying squirrel、リス科)・カワウソなどが生息している、生態界の宝庫ということが分った」と指摘している。
また、王避川水域には、非常に良質の水質でしか生殖できないコリチレドロンニョン(Onychodactylus fischeri、チョウセンシラベ科)とムルドゥコビ(Bufo stejneger、ヒキガエル科)・ケゴクサンゲグリ(カエル科)ブクバンサンゲグリ(Rana temporaria dybowskii、カエル科)などの28種の両棲類や爬虫類が生殖していて、サケ・アユ・ウグイなどの魚種が豊富であるという。
緑色連合の金霽南(キム・ジェナム)事務処長は、「王避川は寧越(ヨンウォル)の東江(トンガン)をしのぐ生態界の宝庫だ。この地域をむやみに開発する行為は再考されるべきことで、環境部は早めに保護区域として指定しなければならない」と主張している。
王避川周辺に温泉を開発する予定だったある企業は、今年6月慶北道から許可を受けることができなくなったため訴訟を起した。また建交部は6月、この一帯を「ソクサダム」の候補地として発表している。
徐永娥 sya@donga.com






