金大中(キム・デジュン)大統領は今日午前、大統領府で経済閣僚懇談会を開く。欧州歴訪から帰国して以来、5日ぶりの公式の席だ。この席の性格上、主要テーマは、失業対策などの経済問題となろう。しかし、今日の席に関心が寄せられるのは、単に経済問題についての「大統領のお言葉」のためだけではない。最近、夜が明けるたびに耳にするのは、昨今のゲートにからんだ権力型不正の話だけである。大統領民政首席秘書官だった辛光玉(シン・グァンオク)前法務部次官まで不正にかかわったという疑惑を受けている。ならば国政の最高責任者である大統領としては、席の性格を越えて、国民が関心を寄せている問題について発言するのは当然のことであろう。
「陳承鉉(チン・スンヒョン)ゲート」と関連して、検察は、民主党の教育特委副委員長だった崔澤坤(チェ・テッゴン)氏を逮捕したのに続き、今週明けにも辛前次官を召喚して調べる予定だ。しかし、本紙がすでに指摘したように、今回の事件は、単に崔氏が陳氏からいくらもらって、辛前次官にいくら渡したのか、辛前次官の主張どおり「一銭も受け取っていない詐欺話」なのかを明らかにすることではない。今回の事件の本質は、大統領府、国家情報院(国情院)、検察などの国の中枢機関が、集団で不正にかかわっていた疑惑を受けているということだ。そのうえ、大統領の長男、金弘一(キム・ホンイル)議員の「封筒説」まで報道され、果たして疑惑の核心がどこにあるのかに国民の関心が注がれている。
「陳承鉉ゲート」の再捜査に乗り出した検察は、今回の事件の実体を「国情院ゲート」とみているという。金銀星(キム・ウンソン)前国家情報院第2次長が、昨年の捜査当時、偽造リストで権力の中枢にいる人物らを脅迫し、捜査の進行を妨害したうえ、最近捜査網が自分に迫ってくるや、辛前次官と政治家らの金品授受の情報を意図的に流しているという「心証」をもっているという。これは、すなわち「偽造リスト」にあがった権力の中枢人物らが、金氏の脅迫に屈して検察に圧力を加え、検察はその圧力で捜査をうやむやにしたという話だ。
しかし、国民はそれだけだとはみていない。たとえ検察がそのような「心証」をもっているとしても、疑惑の核心は、脅迫を受けて捜査進行を妨げた権力中枢の人物が、誰なのかということだ。検察が誰からどういう圧力を受けたのか、なぜ捜査が十分に行われなかったのかを明かにしなければならない。それが明るみにならないで、ある特定の人物のみに疑いを絞れば、国民の疑念は今後も変わらないだろう。






