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[書評]宇宙のささやきが聞こえてくる

Posted December. 15, 2001 13:41,   

白い雪に覆われた寒い冬の野原を背景に、明るい星がお祭りを繰り広げる季節になった。冷たい風がやっかいではあるが、カペラ、シリウスなどたくさんの一等星が織りなす空の祭典に参加できるのは魅力だ。しかも、美しい星達を見つめ、宇宙と人類と自分自身の意味を見出せるとあらば、なおさらいい。

その意味を知るためには、まず星と宇宙に感心を持たなければならない。それは、つまるところ宇宙を発見することであり、自分を発見することであり、自分と神との関係を追究することでもある。しかし、それは思うほど容易なことではない。宇宙は余りにも広く大きい反面、我々の感覚と思考には限りがあるからだ。しかし、幸いなことに、我々よりはるかに自由で鋭く、想像力と創造力豊かな霊魂を持つ他の人の力を借りれば、宇宙が秘める神秘の一端を覗き込むことができる。

1996年に他界した偉大な天文学者カール・セイガンは、多くの人を宇宙の神秘に誘った貴重な人の一人だ。セイガン博士は、太陽系と宇宙に関する科学解説書やさまざまなテレビ講座、小説などを通して、人類に宇宙が何たるか、宇宙における人類に意味が何たるかを絶えず問い続け説明した。今回出版された「エピローグ」「コンタクト(邦題同じ)」「蒼白な青い点」は、彼の著書のうちでも最も広く読まれた本だ。

また、カチ出版社から翻訳・出版されたスティーブン・ホーキング博士「くるみの殻の中の宇宙」もまた、我々が見つめる空の風景の意味を一変させる素晴らしい宇宙ガイドだ。

このうち「コンタクト」は、カール・セイガンの長編SF小説で、宇宙に対する幅広い科学知識と豊かな文学的想像力、そしてしっかりした構成を一度に味わえる稀に見る作品だ。すでに1997年に映画化されよく知られている「コンタクト」は、電波天文学者のエリー・アロウェイが織姫星の宇宙人たちが送るメッセージを受信し、彼らが送ってきた機械設計図に従って機械を製作した後、彼らと接触(コンタクト)するという内容だ。地球人に向かって送ってくるメッセージの中に地球から打ち上げたテレビ電波を含めた設定やエリー一行と接触する宇宙人がエリー一行の記憶を調査してエリーたちに最も親しみのある姿で現れるといった設定は実に驚くべき発想だと言わざるをえない。

カール・セイガンは、この本で主人公として登場するエリーの人間的苦悩と悩みを説明し、宇宙と宗教の問題をつなげて対比させることも怠らなかった。また、天文学をはじめとする現代物理学の幅広い知識を活用するのにも成功した。その一方、思い切った省略法でもって、ともすれば、ありふれたものになりがちなストーリーに臨場感を持たせて展開するのに成功している。「コンタクト」の最終章を読み終える時、実に素晴らしい本を読んだという気持ちになり、しばし飽満感に浸ることができた。

「エピローグ」は、天体物理学者が書いた我々の身の回りの話だが、カール・セイガン特有の感覚でそれが我々の日常の出来事であるだけでなく、宇宙とつながった話であるということを悟らせてくれる。

スティーブン・ホーキング博士の「くるみの殻の中の宇宙」は、先述の2冊の本とは異なり、本格的に宇宙の問題を扱った科学書だ。この本は、すでに「時間の歴史(邦題「ホーキング、宇宙を語る」)」を通して科学の大衆化に大成功を収めたスティーブン・ホーキング博士が再度宇宙の問題を扱った本だ。「時間の歴史」が大衆的人気とは対照的に内容が難しく、本を買った人のわずか2%しか最後まで読めなかったという批判を意識したせいか、読者が理解しやすいように図や図表を多用した。(しかし第3章のくるみの殻の中の宇宙はどうみても難解だ。)

ともあれ、ホーキングのこの本は、宇宙の構造と人類の未来を扱った本のうち、他の本では見られない新しい視点を提示している。とくに、この本で大きく扱われているブレーン理論は、絶えず時間と空間の問題を扱ってきた科学者たちが提示する新たな可能性をのぞかせる。一般の読者には難解にみえる物理学のテーマを、面白く分かりやすく説明しようという努力が伝わってくる本だ。このような本とともに過ごせば、今年の冬空の星は何時になく明るく見えるのではないだろうか。

郭永稙(クァク・ヨンジク)水原大教授(物理学)

コンタクト(全2巻)/カール・セイガン著

エピローグ/カール・セイガン著

くるみの殻の中の宇宙/スティーブン・ホーキング著