イラク北部のクルド族の反乱軍は、サダム・フセインの率いるイラク政府を相手に武装闘争を展開できる唯一の勢力、いわゆるイラク版「北部同盟」となる。
問題はイラク内のクルド族が、クルド愛国同盟(PUK)と、クルド民主党(KDP)という二つの派閥に分かれて互いに対立しているという点だ。湾岸戦争後の92年にイラク政府が撤退すると、二つの派閥は権力配分に合意して議会と自治政府を作ったが、94年に再び分かれて4年間戦い続けた。
両派閥は98年に米ワシントンで休戦協定を調印し、これによってPUKの指導者タラバニーはイランの国境地帯を、KDPの指導者バルザニーはトルコの国境地帯を管轄している。双方が対立しているのは路線の違いもあるが、実は石油販売収入の配分が主な理由だと、英国BBCは伝えている。
米国がこの10年間、フセイン政権を転覆させるために努力して来たにもかかわらず、成果を上げられなかったのは、イラク内に反政府勢力があちこちに散在しているからだ。海外にはイラク民族会議(PNC)が存在するが、武装兵力がなく有名無実な組職となっている。
米国が今回閣僚級からなる代表団を派遣した理由は、武器を持っているこれら両勢力の統合を図るためだ。
米国は今年2月と6月の二度にわたって代表団を派遣したが、両派閥から確答を得ることに失敗した。両派閥はフセインの攻撃を恐れており、これまで武装闘争に対しては懐疑的な反応を示して来た。
しかし、米同時テロ以来、彼らの態度も少しずつ変わってきている。KDP出身のサリ首相は「中東の政治地図が根本的に変わっており、我々は決断を迫られている」と話している。
尹 燮 lailai@donga.com






