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[社説]特技や適正に合った入試指導を

Posted December. 05, 2001 10:13,   

2002学年度大学修学能力試験(修能試験、日本のセンター試験に当たる)の結果が発表されたが、昨年とは大幅に勝手が違い、各高校では進学指導に混乱を覚えるという。教師、父兄、生徒たちは平均点数が大幅下落した上に、総点累加成績分布表(総点席次)も公開されないため、どの大学に志願すればいいのかわからないと慌てている。

だが、そんなに慌てることはない。教師は教育当局を恨むのではなく、以前とは違う制度に適応し、落ち着いて新たな進学指導方法を模 索すべきだ。

今回の修能試験は初めから総点席次を公開しないことにしていた。その代わり、総点を1〜9等級に分けて、5の領域別に成績と等級を発表することにした。教育当局は1998年に2002年度から行われる新たな修能試験制度を発表して以来、こうした原則を何度か明らかにしてきた。

総点席次によって進学する大学が決まるということは望ましくない、というのは誰もが共感している事実だ。これは学校の序列化を助長し、受験生に順番付けを強要するようなものだ。

こうした矛盾から離れ、領域別成績を通じて生徒の適性と特技を探そうという趣旨で設けられたのが今回の新しい修能試験だ。たとえ、総点が下がっても言語領域でいい成績をもらった生徒は言語関連学科に、数理や科学探求領域で好成績を取った生徒は理工系学科に進学できるようにしようということだ。

もちろん受験生や教師の立場からすれば、慣れないことが多く困難で複雑に思えるだろう。修能試験の難易度ひとつきちんと調節できない教育政策の相次ぐ混線が修能試験制度に対する不信をさらに深めたかも知れない。

進学指導の教師は、生徒がどの領域でよい成績を取ったのか、普段の生徒の素質、特技、学校の成績などを考慮して、総合的な進学指導をすべきだ。単なる総点席次だけを見て、特定大学への進学を勧めるとすれば、これは点数による順番付けであって、進学指導とは言えない。

まして、今回は多くの大学が領域別成績に重点を置いているので、入学事情も修能試験だけでなく、内申、面接、論述など多様な資料を活用することにしている。修学能力試験の成績と総点席次が全部ではないのだ。

修学能力試験の総点を査定する大学も新制度の趣旨に合わせて、領域別成績にさらに重みを置くようにしなければならない。新制度の導入には常に陣痛が伴う。教師と父兄は受験生の特技と適性を最大限生かせるように知恵を集めるべきだ。