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ヒディンク軍団のベスト16への秘策

Posted December. 04, 2001 09:33,   

「黄善洪(ホァン・ソンホン)が合流するなら頼りになる」。

ヒディンク韓国代表監督は2日夜、済州道西帰浦市(チェジュド・ソギポシ)のパラダイスホテルで、「コウノトリ」黄善洪(33・柏)が合流するという話を聞き、ほっとした表情を隠さなかった。

9日に開かれる米国との評価戦は、今年を装飾する最後の試合である上に、2002年韓日ワールドカップ大会(W杯)で同じ組に振り分けられた米国を相手に戦力探索が可能な絶好の機会。

だが、欧州派に次いで黄善洪まで所属チームの事情で合流が不透明になり、ヒディンク監督としては攻撃ラインの組み立てに頭を悩ませているところだった。

黄善洪は、33才のベテラン選手だが依然として脂の乗りきったパワーを所有し、試合経験も豊富で、代表チームの攻撃ラインに欠かせない存在。特に、現在の代表選手のうち米国を相手にゴールを決めた唯一な選手だ。大柄な体格に抜群のパワーとスピードを兼ねていて欧州式のサッカーを駆使する米国を破る「切り札」として評価されてきた。黄善洪は、89年8月に代表選手に選ばれた直後、米ロサンゼルスで開かれたマルボロカップで決勝ゴールを入れた実績があり、93年の米国キャンプ期間中に行われた2回の評価戦(1分1敗)にも全部出場した。

黄善洪も代表チームへの合流を懇願している。今年6月のコンフェデレーションズ・カップと9月のナイジェリア戦でヒディンク監督から激賛を浴びた彼は、その後、腿の怪我とチームの事情のため日本を出ることができなかった。このため、「もしかして来年のW杯でベンチを守る役割に終わるのではないか」という危機意識まで頭をもたげていた。

6日、柳想鉄(ユ・サンチョル)と共に代表チームに合流した黄善洪は、「久しぶりに代表チームに戻ってきて嬉しい。今までの経験をを十分活かして米国を破るためにベストを尽くしたい」と言い、意欲を燃やしている。

3日に合流した朴智星(パク・チソン、20、京都京パプルサンガ)もヒディンク監督から厚い信頼を受けている。コンフェデカップの際、フィジカルの強さで攻守の架け橋の役割を果たし、ヒディンク監督から「私が必要としていた選手」と評価された彼は、パワーフルな米国選手と互角に戦える選手として見込まれている。1部リーグへの跳躍を目標に掲げた所属チームの事情のため、コンフェデカップ以降初めて試合に出場する朴智星も「打倒米国」に強い意志を見せている。

一方、3日、西帰浦の北方に位地したカンチャンハク練習球場で開かれた韓国代表の訓練初日は、和気あいあいな雰囲気で一杯。ヒディンク監督は「選手たちと再会して嬉しい。風光明媚で雰囲気のいい西帰浦で、選手団全員がエネルギーを再充電する機会を作りたい」と述べた。



梁鍾久 yjongk@donga.com