中央選挙管理委員会(中央選管委)が今回、秋夕(チュソク、韓国のお盆)を迎えて、選挙法違反行為の特別取り締まりに取り掛かると発表し、どれほどの成果をあげられるか注目されている。今年の秋夕は、10月25日に行われる国会議員の再・補欠選挙を目前にしている上、来年の地方選挙を数ヵ月残した時点で行われるだけに、選挙法違反行為が急増する可能性が多いものと見られている。中央選管委の調べによると、10.25再・補選の場合、すでに7件、来年の地方選挙関連では1488件の選挙法違反行為が摘発されている。
中央選管委は、秋夕を前後して行われる人事異動を名目にした選挙法違反事例を一々示しながら、公明選挙のためのボランティアや宗教市民団体の会員などで構成されている監視体制を運営すると発表した。また、各党の党本部や自治体に対しても、今度の特別取り締まりと関連した公文を発送するなど、選挙法違反行為の摘発に向けた断行とした意志を見せている。
10.25再・補選や来年の上半期に行われる地方選挙は、時期的にも政権末期に行われる選挙であるため、かつてない厳しい競争が予想されている。与野党は、今回の選挙を来年12月の大統領選挙の前哨戦とみて、総力戦で取り組む構えだ。今年の秋夕は、その激戦の皮切りになるだろうという懸念の声が早くから聞かれているほどだ。過去の例からみても、選挙を目前に控えた祝日は、慈善や慰問を隠れ蓑にした金品や食事の提供を通じて、常に不法選挙運動の温床となってきた。
しかし、選管委がいくら厳しく取り締まるとしても、選挙に名乗りをあげようとしている人たちが公明選挙に向けた意志に欠けていれば、十分な成果は期待できない。たとえ当選できなくても、クリーンな選挙を行なおうとする立候補者の心構えが大事なのである。有権者としても、金品や食事の提供など不法な選挙運動行為を徹底的に拒み、これを通報する民主市民としての意識が求められている。
いつも取りざたされている選挙法違反事例の基準や範囲などについても、より明確にしておく必要があると思われる。例えば、選管委は、秋夕の前後に行われる人事異動を名目に、儀礼的な職務上の範囲を超えたプレゼントや謝品などの金品や食事の提供を重点的に監視し、取り締まると発表した。ところが、具体的にどんな行為が儀礼的職務上の範囲にあたるかが明確でない。見方によって違法か合法かの判断が変わるような規定があっては、効果的な取締りは困難なはずだ。
政治改革の要諦は選挙にある。与野党は、終始政治改革を唱えてはいるものの、何ら実績がない。政界としても、今度の選管委による選挙法違反取締まりに積極的に協力することによって、政治改革のきっかけが設けられることを期待する。






