対北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)軽水炉事業の試行者である韓国電力公社が、来月中旬から咸境南道(ハムギョンナムド)の新浦琴湖(シンポ・グムホ)地区の現場で、基礎掘削工事を始めると明らかになった。
これは、97年8月に始まった敷地整理作業を4年ぶりに終えて、本格的な軽水炉建設工事に着手するもので、米共和党の一部から出ている米朝枠組み合意の修正と、火力発電所への取り替え主張にも関わらず、軽水炉工事が予定通り進行されていることを意味する。
韓国政府の当局者は2日、このように語り、「北側は軽水炉建設許可のため、最終手続きとして、事業主体である韓半島エネルギー開発機構(KEDO)と7月24日から3日間、平安北道(ピョンアンブクド)の香山(ヒャンサン)で専門家会議を持ち、予備安定性分析報告書(PSAR)と、環境影響評価報告書(ER)などに対する交渉を経た」と伝えた。
同当局者は「基礎掘削工事は、軽水炉を本格的に建設する初段階に該当する」とし、「同工事は軽水炉2基が建設される場所に、30m深さに土地を掘った後、岩盤に軽水炉の基礎を固めるコンクリート打ち込み作業を行う」と説明した。
同当局者はまた、「基礎掘削工事は今年末までに終える計画で、来年からは軽水炉周辺装備の引き渡しや、発電関連施設の工事を行うことになる」とし、「軽水炉工事の完成は、当初2008年に予定されていたが、北側が原子炉とタービンなど核心部品の引き渡し前に核不拡散条約(NPT)の査察義務を履行しなければならない問題が残っている」と加えた。
現在、新浦・琴湖地区の軽水炉建設の工事人員は△韓国側682名△ウズベキスタン331名△北朝鮮側96名△その他22名など、総1131名で、来月から工事が本格化すれば、さらに増えるものと見通しだ。一方KEDO側は、この先軽水炉を運営することになる北側人員の教育のため講義室、訓練室、作業室、全範囲模擬制御班(シュミレーター)建設も進行中だとし、講義室など一部の施設は、近く完成される。しかし、両国間の訓練議定書に基づいて、主契約(TKC・2000年3月)発効後18カ月から実施することで合意していた北側の運営要員529名に対する訓練は、KEDOと北側間の実務交渉が終わっていないため、多少遅れるものと見られている。
spear@donga.com






