深夜、大雨のなか車を走らせていた。道路はすっかり水に浸っていて、激しく動いているワイパーが何の役にも立たなかった。雨のなかをかろうじて前に進む車は、その内エンジンが止まってしまうような気がした。万が一雨の中で車が止まってしまうと、どうすればいいんだろう?悪戦苦闘の末、ようやく家に着いた。その日の夜、大勢の人が被害を余儀なくされた。特に水浸しとなった道路では、街灯と信号の漏電により感電死するケースが多かった。もし昨夜車のエンジンが止まってしまい、水のなかを歩いていたら、どうなったことだろう。考えただけでぞっとした。これは、ある会社員の半月前の経験談だ。
◆日中、都心の真ん中で感電死にするとは。にもかかわらず、ソウル市と警察は「責任回避」の論争を繰り広げるありさまだ。これを意識したせいか今回の大雨のとき、地方自治体はいっそのこと街灯を消したり途中で消してしまった。道路の一部が真暗になり運転者は、暗闇のなかで慌てた。感電事故を防ぐための苦肉の策といえども、ここまでやると情けなくなってくる。
◆先日の大雨以来、官庁は一体なにをしていたんだろうか。今回の豪雨まではおよそ10日という期間があった。この期間中、あらかじめ路上の電気施設の安全に対する総点検を行い、必要な所に漏電遮断機を設置するなどの措置を取るべきだった。大雨注意報が出されて慌てて漏電点検チームを派遣しても既にときは遅しだった。ひょっとして「雨が降れば街灯を消す国」という汚名がついてしまうのではないか懸念される。
◆それだけではない。今回も各地の下水溝と流水管路などが詰まり、全国の多くの所が水浸しになった。人命および財産の被害も相次いだ。大雨になる度にいつも起きる状況だ。二度とこうした被害が繰り返されないよう、抜本的な防止策を講じるべきだという話をするのももう疲れた。豪雨はまだ終っていない。気象庁は、今後さらに大雨が降ると予報している。重要なのは責任のある人々の意識構造が変わらなければならないということだ。ただ天のせいにしていて、その都度臨時の策だけで臨めば、いつまで経っても水害からまぬがれることはできないだろう。
youngeon@donga.com






