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ワヒド前大統領、亡命か、はたまた体裁づくりか

ワヒド前大統領、亡命か、はたまた体裁づくりか

Posted July. 26, 2001 08:51,   

インドネシアのワヒド前大統領(61)の渡米は「亡命か」はたまた「体裁づくりか」。

国民協議会(MPR)の罷免決議による退陣後も、大統領府にとどまっていたワヒド前大統領が、26日にも病気治療を理由に米国に向かう予定であることが伝えられ、その背景に関心が集まっている。

ワヒド前大統領の側近は25日、「ワヒド氏は依然としてインドネシアの元首であると考えており、26日に米国に発ったとしても決して自ら大統領府を離れる意思はない」と語った。

これは、メガワティ大統領側が正式に大統領府からの退去を要請して初めてこれに応じることを意味する。

自ら大統領府を明け渡すことは、メガワティ大統領の就任を正当化することになるため、合法的でない「クーデター」によってやむなく退いたという印象を与えようとの狙いだ。

これはワヒド前大統領が、23日の罷免決議そのものを「違憲」と主張していることと一脈通ずるものがある。

ワヒド前大統領は25日、AP通信との会見で「インドネシアは、メガワティ政権の下、事実上軍統治時代に逆戻りする」と主張した。

ワヒド前大統領の側近は「ワヒド氏が、米国から帰国するのは、『自由人権財団』をジャカルタに設立する準備を終えた後」と述べ、米国滞在が長期化する可能性を示唆した。

しかし一部の専門家らは、病気治療を理由にした事実上の米国亡命だと分析している。

一方、インドネシアの学生と一部の市民団体らは、メガワティ政権の誕生を歓迎しつつも過去軍部独裁を行なったスハルト勢力の復活を懸念しており、今後の行方が注目される。

25日、副大統領選が実施されたジャカルタのMPR議事堂周辺には、約2000人の学生が集まり、副大統領選に名乗りを上げたゴルカル党のアクバル・タンジュン総裁とスハルト政権時代に閣僚を務めたシズウォノ・ユドフソド氏の名をあげ、歴史を逆戻りさせようとしている、とデモを繰り広げた。

また市民団体も、ウィラント前統合軍司令官などスハルト政権時代に勢力のあった人物が、再びメガワティ政権に加わる動きを見せていると強く反対している。

一部の専門家らは、1980年代初めから与党ゴルカル党と癒着関係にあったメガワティ大統領の夫キエマスが、スハルト一家の汚職疑惑捜査に圧力を加えたり、軍や財閥と結託する恐れがあると指摘した。

しかしメガワティ大統領が、スハルトに権力を奪われ長らく家宅軟禁生活を余儀なくされた父スカルノの苦難を覚えており、容易にスハルトの残存勢力と手を握ることはないものと多くの専門家らは見ている。



kkt@donga.com