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米ミサイル網の迎撃実験、14日実験

Posted July. 08, 2001 20:42,   

ブッシュ米政権発足以来、ミサイル防衛(MD)体制構築に向けた初の弾道ミサイルの迎撃実験が14日行われる。

米国防総省は6日、「14日午後9時〜15日午前1時の間、カリフォルニア州バンデンバーグ空軍基地で宇宙および陸上配備のレーダーシステム、戦闘管理システム、通信・指揮・司令系統などを積載した大陸間弾道ミサイル(ICBM)『ミニットマン2』改良型を発射し、それから20分後に迎撃体を搭載した迎撃ミサイルが太平洋のマーシャル諸島のクワジャレイン環礁基地から発射される」と明らかにした。

実験の成否は、迎撃ミサイルが発射されてから10分くらい経った後、海上220キロの大気圏外で迎撃ミサイルから分離された迎撃体(自体センサーを持つコンピューター誘導装置)がICBMを撃墜できるかどうかで判明する。

実験の方法は、昨年7月の3度目の実験と似ている。これまで1度目の実験(99年10月)だけが成功しており、2・3度目の実験は失敗した。

今回の実験は、ブッシュ大統領が、ロシアとの弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約を破棄することがあっても必ずMD網を進めたいとして同盟諸国を説得してきたなかで行われる初の実験であり、その成否は特別な意味を持つと専門家らは見ている。

また、ロシアと中国の反対はもちろん、米国内の軍事専門家の一部までが技術的な問題を理由にMD網に対し懐疑的な姿勢を示していることから、実験の成否はMD網の継続的な推進において重要な山場になり得る、というのが専門家らの見方だ。

しかし、国防総省が当初の計画より数カ月も遅れて実験に踏み切ったのは、それなりの自信を確保したからだという分析が優勢だ。

国防総省傘下の弾道ミサイル防衛機構の責任者であるキャシディ空軍少将は、先月「中核技術の開発で大きな進展があった」とし、「弾道ミサイルを迎撃するための技術水準はすでに確保した状態」と明言している。

実験が成功する場合、ブッシュ政権が構想しているMD網の早期配置はさらに弾みがつくものと見られる。国防総省は、MD網の第1段階として2004年3月までアラスカに迎撃ミサイル5基を配置するという計画を検討している。

さらにブッシュ大統領は、最近議会に要請した来年度の国防予算で、ミサイル防衛研究および実験費として今年比40%増の83億ドルを策定している。

これは1回の実験だけでも1億ドル以上が費やされる迎撃ミサイルの実験が、大きく増えることを予告するもの。

AP通信は、「クリントン前大統領は昨年9月、ミサイル迎撃技術が依然として十分に進展していないと述べていた」とし、このため「今回の実験は、ブッシュ大統領にとって成功すればベストだが、失敗しても負担にならない試み」だと分析した。



李鍾鎡 taylor55@donga.com