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[社説]NLL修正は本末転倒だ

Posted June. 17, 2001 10:17,   

政府が、東・西海上の北方限界線(NLL)における軍の作戦例規と交戦規則などの総合改善案を準備中だ。北朝鮮側の力ずくの領海びNLL侵犯に、韓国側が事実上白旗を掲げた形となった。

西海42.5マイル、東海218マイルにも渡る広大な水域を完璧に守ることは、現実的に困難であるという海軍の主張にも一理ある。問題となるのは、今回の総合改善案が論議されるに至った背景と時期、そして政府当局の原則のない対北姿勢だ。

確かに、北朝鮮が「NLL無効」を主張してきたのは、今に始まったことではない。ところが、政府は、これまでに「NLL固守」を強調してきたにもかかわらず、今月に入って北朝鮮商船が立て続けにNLLを侵犯し、これに対する政府の消極的な対応が批判されると、あわてて総合改善案づくりに乗り出したのだ。

NLLは、これまでの約40年間、韓半島の特殊な分断状況のために引かれたもので、韓国軍が死守してきたラインだ。そのNLLに変更が必要というなら、それに先立ち南北間の対峙という現実に変化がなければならない。南北和解協力がかなりの水準まで制度化され、軍事的な信頼づくりがある程度実現して初めて、NLLの変更を論議するというのが順序だ。今回のように、北朝鮮の挑発に押されたかたちで自らNLLを縮小することは、まさに国家の主権を失い体面をつぶす行為だ。

最近の政府与党の安保観も心もとない。一例を挙げると、与党民主党の李海瓚(イ・ヘンチャン)政策委議長は、北朝鮮商船の領海侵犯に韓国軍が消極的な対応を取ったという野党の指摘に対し、「発砲すれば、国家の経済が崩壊する」と語った。誇張した論理としか言いようがない。「積極的な対応」を発砲や戦争へと短絡的に結びつけることは、論理の飛躍だ。たとえその言葉をそのまま受け入れるとしても、経済の崩壊は問題で安保は崩壊してもいいと言うのだろうか。

国軍機務司令部が、北朝鮮商船と韓国海軍の交信内容を外部に流した野党議員の補佐官を召喚し調査するというのも、ばかばかしい発想だ。韓国側が北朝鮮船舶に頼むかのように説得したその交信内容が、果たして「国家機密」に属するのだろうか。交信内容は北朝鮮も承知の内容だ。だれに対して機密だというのか。

ことには順序というものがある。政府与党はNLL線上の作戦例規を変更する前に、先ず何をしなければならないのかを考えるべきだ。