最近ますますデモが過激になり、火炎瓶の使用も増えているため、警察が対応策に苦心している。
97年に172件だった火炎瓶を使ったデモは、98年現政府が発足しながら「催涙弾を使用しない」原則を掲げ、98年に2件、99年7件、2000年7件と減少傾向が続くように見えた。しかし今年に入って3カ月間だけで15件に上り、過去3年間発生した件数(16件)に迫っている。
火炎瓶の使用量も97年に6万9160本、98年には170本だったが、99年613本、昨年746本に増え、今年に入って3カ月間で1672本に上った。
最近インターネットサイトを通じて、火薬成分が含まれた特殊物質と爆竹用の芯を瓶の中に入れ、空中で爆発するよう仕掛けられた火炎瓶を始め、これまでの火炎瓶より遥かに危険である「新種火炎瓶」の製造法が紹介され、警察が緊張している。
今年に入ってからソウル都心で火炎瓶を使ったデモが発生したのは先月の1日。デウ(大宇)自動車を解雇された勤労者や大学生ら1300人余りが午後2時50分から30分間ソウル・シンチョン(新村)ロータリーを占拠して行ったデモで火炎瓶50本余りが使用された。昨年5月1日のメーデーにコリョ(高麗)大学正門前で全国学生協議会所属の大学生らが火炎瓶を用いてデモをしてから10カ月ぶりのことだ。また先月31日午後ソウル・ジョンミョ(宗廟)公園で開かれた民主労総など35の団体が主管した「第1回民衆大会」に参加した労組員や学生1500人余りは、ヨンセ(延世)大学正門前の往復8車線の道路を占拠して鉄パイプやこん棒などと共に火炎瓶を用いてデモを行った。
警察は今年に入って「火炎瓶捜査専門チーム」と「火炎瓶防御起動打撃隊」まで編成、「不法暴力デモとの戦争」を公表した。イ・ムヨン(李茂永)警察庁長は先月3日「催涙弾不使用」の原則は守るが、火炎瓶が使われる場合火炎瓶を運搬、使用した者やその背後まで追跡、検挙して全員を司法処理するよう一線の警察に緊急指示した。
またこれからデモ隊が爆弾型の新種火炎瓶を使う場合、この火炎瓶を投げた者には暴動鎮圧用ガス小銃(ゴム衝撃銃)を使用する方針だ。この銃は真正面から当たった場合失明など致命傷を負う恐れがあるため、論争が起こっている。
キム・デジュン(金大中)大統領は2日、「最近火炎瓶と鉄パイプが再び登場したことは極めて遺憾」だとしながら、「不法暴力は決して許さない」と述べた。
キム大統領はキム・ジンピョ(金振杓)財政経済部次官など新任の次官級任命者らに任命状を渡す場で、「どの先進国でも火炎瓶を投げるような不法な行動は許されない」としながらこのように述べたと朴・ジュンヨン大統領公報首席秘書官が伝えた。
イ・パルホ(李八浩)ソウル警察庁長もこの日「デモ隊が交通不便を引き起こしたり火炎瓶を投げるなどの不正暴力デモを行う場合、撒水車(別名「水大砲」)の使用も辞さない」と述べた。青瓦台の高官もこの日「最近の火炎瓶デモは都市ゲリラのような手法であり、赦されない犯罪」だとし、断乎対処すると強調した。
しかしこのような強硬対処方針がますます過激になると予想される都心でのデモを根本的に抑制または解決できる対策ではないというところが当局の悩みの種であろう。
ユン・スンモ、ホ・ムンミョン記者 ysmo@donga.com






