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中国 国防費18%増額

Posted March. 07, 2001 13:23,   

今年、中国の国防予算が昨年より17.7%も増え、その背景に対して関心が高まっている。

項懐誠中国国務院の財政部長は、6日、第9期全国人民代表大会(全人大)の第4次会議で、今年の国防予算が全体予算の8.1%である1410億元(約22兆5000億ウォン)に策定されたと明らかにした。

項部長はこれと関連して、「世界の軍事分野の大きな変化と現代技術、特にハイテク化される中で、防衛作戦を成功的に遂行するため国防費を増やした」と明らかにした。

彼は「国防費の増額は兵士らの賃金を引上げ、補助金と奨励金を支給するためのものだ」と付け加えたが、専門家らは台湾との軍備の格差を拡大するためだと分析している。

今年、中国の国防予算は1995年以来、最も高い増加率を記録したもので、中国は1995年以降、国防費の支出を減らす代わり経済建設に予算を集中的に投入した。

第9次5カ年計画が始まった1996年の中国の国防予算は、前年対比12.29%の増加に止まり、昨年の13.0%の増加に至るまで、立て続けに12%帯の増加に止まった。そうして第10次5ヵ年計画が始まる今年、再び国防予算が大幅に増えたもの。

中国が今年の国防予算を大幅に増やしたことは米国のジョージ・W.ブッシュ政権の出航以来、両岸の関係の変化のためだと、北京の軍事専門家らは分析している。

台湾は最近、尖端装備を備えた最新M109A型自走砲300門の購買契約を米国と締結したことに引き続き、イージス駆逐艦4隻と24台のアパッチヘリ、ディーゼルエンジン推進潜水艦8隻など数十億ドルに達する尖端武器の購買問題も協議中であると伝えられた。

これに対して、中国もすでにロシアから先端SU27戦闘機のエンジン100個を取り入れ、組み立ての生産に入り、また、英国から中国軍のJH7戦爆機につけるロールス・ロイス・スペイ・ターボ・ファン・エンジン80〜90台の購買を推進中であることが明らかになった。

なお、中国は台湾を狙って短距離ミサイルも増強配置し続けている。これとともに米国が推進している全域ミサイル防御(TMD)体制に台湾が参加する場合、武力をもってでもこれを阻止すると繰り返し警告してきた。

中国は国防予算の増額を通じた軍事力の強化で、台湾を「武力解放」させ得る力を備え、さらに、台湾の一角で持ち上がりつつある独立への動きにもあらかじめ楔(くさび)を刺すという一石二鳥の効果を狙ったことと専門家は分析している。

▼台湾「両岸関係脅威」 警告

一方、台湾は中国の国防予算の増額と関連し、「両岸関係と東アジア地域の安定を深刻に脅かす」と警告した。台湾国防省のスポークマンは「このような調子で中国の軍備が増強されれば、2005年には両岸間の軍事力のバランスは崩れてしまう」とし、「中国の軍備増強は米国だけでなく、アジア各国に深刻な懸念をもたらす懸案だ」と指摘した。



李鍾煥(イ・ジョンファン)記者 lihzip@donga.com