中国の地方議会である人民代表大会が政府の工作報告(1年間の実績報告)を否決させた中国憲政史上初の事態が14日、遼寧省瀋陽で起こった。
遼寧省瀋陽市の人民代表大会は、5日間に渡って開かれた大会最終日の14日、瀋陽市の検察院と人民法院(裁判所)の2000年度工作報告に対する票決で、検察院の報告は僅かな票差で通過させた反面、人民法院の報告は否決させた。
474人で構成された瀋陽市人民代表大会の票決で、人民法院の報告は賛成218票、反対162票で過半数を割り込み、否決となった。
官営新華通信は「瀋陽市人民代表大会が昨年発生したあらゆる不正腐敗事件に対する裁判所の処理が公正でなかったことに対して不満を抱き、工作報告を否決したと見える」と伝えた。
同日の大会に出席したチエシ区の人民代表の一人は、「裁判所は内部腐敗に対しても責任をとるべきだ」とし、「裁判所の幹部も整理しなければならない」と話した。
瀋陽市の人民代表大会が人民法院の工作報告を否決させたことにより、これから開かれる遼寧省人民代表大会はもちろんのこと、3月の初めに北京で開かれる全国人民代表大会でも相当な波乱が起ると見込まれる。
瀋陽では、昨年、市長と副市長、政治協商会議副主席、検察院検察長、法院副院長などが腐敗および脱法行為に関わった事が判明され、次々と職を辞めていった。
李鍾煥(イ・ジョンファン)特派員 ljhzip@donga.com






